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[MOM2527]金沢桜丘MF西本健悟(3年)_大一番でエースの活躍。直接CK弾と決勝アシスト!

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金沢桜丘高の10番MF西本健悟は1ゴール1アシストの活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.3 総体石川県予選準決勝 金沢桜丘高 2-1 遊学館高 金沢市民サッカー場]

 金沢桜丘高の山本伸忠監督は勝利したことはもちろん、今まで取り組んできたことが「大舞台で出たのは収穫」と喜んでいた。守備に集中しながら、良い形でボールを奪った際には1タッチ、2タッチのパスを繋いで局面を打開し、前進。その攻撃の中心となっていたのが10番MF西本健悟(3年)だった。

 回数が多かった訳ではないが、ボールが入ると、前線でポイントになっていたFW小倉彪(3年)らとのワンツーでDFを剥がし、スピードに乗ったドリブルでゴールに迫る。「桜丘は後半になっても走れるところがあるし、自分もそれをできとるし、あと突破力は絶対に誰にも負けないと思っています」というアタッカーは、DF陣の支えを受けながら1ゴール1アシストの活躍。決勝進出の立て役者となった。

 まずは前半10分、右CKから直接ゴールを奪う。右足アウトにかけて蹴り込んだのは、ストレート系のボール。「ニアを狙った」というボールがGKの意表を突く形でそのままゴールラインを越えた。そして1-1で迎えた後半アディショナルタイム、自陣右サイドでボールを受けると、一気にドリブルで駆け上がる。大歓声の中、敵陣中央までボールを運んだ西本は、DFを引きつけてからのラストパスをFW奥村祐平(2年)に通して決勝点をアシストした。

「最初ドリブルで行こうと思っとったんですけれども、仲間が走ってきてくれていたので、引きつけることだけ考えて、最後パス出そうと思いました」。試合を決める活躍をしたが、本人はこの日と同じプレーでは決勝で対戦する星稜高に通用しないと考えている。「攻撃はほとんど自分が絡んでいかないとダメという責任がありますし、それも星稜戦でやらんと意味がない。星稜戦ではやります」と力を込めた。

 石川県内の強豪、ヘミニス金沢FC出身。高校進学時には私学からの誘いもあったというが、学業とサッカーとの両立を目指して金沢桜丘に進学した。ピッチで存在感放っているMFは決勝進出の要因について、「私立の高校に負けていないくらい良いスタッフが揃っておるし、選手も揃っておるし、負けない気持ちはどの高校よりも強いと思うから、こうやって勝てるようになっている」と説明。そして、決勝進出したことで満足せずに、決勝で王者・星稜を倒すことを誓った。

「入学してきてずっと星稜に負けっぱなしなので最後の総体、『勝てたらいいな』じゃなくて、『絶対に勝たないといけない』という思いでやっていきたいと思っています」。本気で星稜撃破を目指し、準決勝同様に笑顔で決勝を終える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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