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「それができないようなら日本は負ける」危機感募らせるMF原口

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日本代表MF原口元気

[6.8 国際親善試合 日本0-2スイス ルガーノ]

 果敢に前からボールを奪いに行く。絶えずプレッシャーを掛けることは不可能であり、前線の選手の消耗度は激しくなる。4-2-3-1の右サイドハーフに入った日本代表MF原口元気は、「僕らの運動量が増えるのは承知の上」と豊富な運動量を武器に90分間、攻守に走り回った。

「守備の狙いとしてはリトリートを完全にするのではなく、前からうまくハメに行く形を取った」。1トップのFW大迫勇也が守備のスイッチ役となり、2列目の原口、MF本田圭佑、MF宇佐美貴史らが連動してプレスを掛けてボールを奪おうと試みる。相手はFIFAランク6位のスイスで「ビルドアップがうまいチーム」。ボールを奪い切る場面こそ決して多くはなかったものの、「相手が攻撃しにくいような形は作れたと思う」と一定の手応えも得たようだ。

 だが、「効率よくやれていた」とスイスの攻撃をしのぎ、前半をスコアレスで折り返そうかという前半40分にPKを献上して先制を許してしまう。しかし、1点を追うことになって後半を迎えても、なかなか攻撃の形を作れない。PA内に侵入する回数は限られ、決定機らしい決定機を創出できずに時間だけが過ぎていく。

「最後は個。個人のアイディアだったり、クオリティーの部分なので、前の選手が何かを作り出さないといけないし、それができない限り点は取れない。それを作り出せなかったのは前の選手には責任があると思うし、それがW杯でできないようなら日本は負けてしまう」

 サイドで良い形でボールを受けても、そこからフィニッシュには持ち込めない。“違い”を生み出すことができず、相手に攻撃をはね返され続けて、5月30日のガーナ戦に続いてのノーゴールに終わった。19日のW杯初戦コロンビア戦まで、「本当に時間がない」状況だが立ち止まるわけにはいかない。「アイディアと出していかないといけないし、そのアイディアを何とか形にしないといけない。最後までトライし続けたい」と気丈に前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)

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