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終了間際の決勝FK弾!! 伝統校・浦和南、雨中のホームゲームを制して初戦突破:埼玉

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決勝点のFKを決める浦和南高DF庄司千暁(2年)

[6.10 総体埼玉県予選2回戦 浦和南高2-1西武文理高 浦和南高G]

 平成30年度全国高校総体「2018彩る感動 東海総体」サッカー競技(インターハイ、三重)埼玉県予選は10日、各地で2回戦を行い、浦和南高西武文理高が対戦した。終了間際にDF庄司千暁(2年)のFKが直接決まり、浦和南が2-1で勝利。3回戦では国際学院高と対戦する。

 試合は前半1分、さっそく動いた。ホームの大歓声を受ける浦和南はGK正野友稀(3年)のロングキックが敵陣を襲うと、1トップのFW佐藤智隆(2年)が頭でフリック。これに2列目のMF草野皓(3年)が反応し、GK北大輝(3年)の動きを見ながら冷静に流し込み、大会初戦の先制点を奪った。

 このままシード校の浦和南がリードを重ねるかと思われたが、主な攻撃はMF大坂悠力(3年)のプレースキックが中心で、マンツーマン気味に対応する相手をなかなか崩せず。一方の西武文理はFW浅見玲王(3年)のクロスからFW澤田颯太(3年)、FW橋爪健(3年)にボールを集め、少しずつ前進するシーンが増えていく。

 浦和南の1点リードで迎えた後半は一進一退の攻防となった。西武文理は後半12分、左サイドを浅見が突破し、パスを受けたMF氏家大輔(3年)がミドルシュートを狙うも枠外。浦和南は後半22分、カウンターからMF岡田竜哉(3年)がゴールに迫ったが、かろうじてDF齊藤龍太郎(3年)がブロックした。

 互いに交代選手を投入した後半27分、ついに西武文理が同点に追いつく。カウンターの流れから橋爪がクイックモーションのスローインを送ると、浅見がつぶれてボールはDF古沢徳真(1年)の下へ。カバーに入ったDFが何とか足に当てたが、ボールはPA右際に流れてしまい、後方から走ってきた途中出場のDF大熊晃一朗(3年)が右足で力強く叩き込んだ。

 ところが勝負はここで終わらない。浦和南は後半38分、大坂が敵陣PA際で倒されてFKを獲得し、庄司とともにキッカーに立った。大坂がフェイクを入れた後、右足で蹴り出したのは庄司。壁に当たったボールが軌道を変えてネットを揺らし、土壇場で追加点が入った。西武文理も後半アディショナルタイム、同様の位置からFKを得たが浅見のシュートは枠を外れ、そこでタイムアップの笛が鳴り響いた。

 浦和南の野崎正治監督は試合後すぐに3回戦の相手を決めるカードの視察に移動。取材に応えた主将の大坂は「立ち上がりで点が取れて、100点に近い入りだった。後半は相手の時間で失点してしまったけど、ピッチで話し合って、落ち着けば大丈夫だと確認した」と冷静さをアピール。「ここで勝った勢いを続けて、次の試合も全員で戦いたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●【特設】高校総体2018

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