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U-16日本代表はパラグアイに“前向きな”惜敗。森山監督「今までにない部分を感じることができた」

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後半11分、日本はFW青木友佑(FC東京U-18)が右足シュートを決めて1点差としたが…

[6.13 U-16インターナショナルドリームカップ第1節 U-16日本代表 2-3 U-16パラグアイ代表 ユアスタ]

 日本、スペイン、セネガル、そしてパラグアイのU-16年代の代表チームが総当たりのリーグ戦で優勝を争う「U-16 インターナショナルドリームカップ2018 JAPAN presented by 朝日新聞」が、13日に仙台市のユアテックスタジアム仙台で開幕した。U-16日本代表はU-16パラグアイ代表と対戦し、2-3で敗戦。日本は15日の第2節でU-16セネガル代表と戦う。

 U-16日本代表は今年9月に開幕するAFC U-16選手権(マレーシア)に出場。19年U-17W杯の出場4枠を懸けた決戦を控えている。アジアの戦い、その先の世界での戦いへ向けた貴重な強化の場となるインターナショナルドリームカップ初戦は黒星で終えた。

 だが、森山佳郎監督が「ポジティブで今までにない部分を彼らに感じることができた。まだまだ足りないですけれども、日常やり込めていない選手たちが、かなりバトルを楽しめたというくらいやれた」と頷いたように、チームにとっては大きく変化するきっかけになる試合に。5月の中国遠征では中国やキルギス相手に逃げてしまっていた部分があったという。また今回の合宿では宮城県選抜相手にも引いてしまう部分も。この日は精度、ゴールを決める質がまだ足りなかったのは確かだが、南米勢相手の「バトル」で戦う姿勢が全面に出るなど変化した部分が見えたことを指揮官は喜んでいた。

 4-4-2システムを組んだ日本の先発はGKが佐々木雅士(柏U-18)、4バックは右SBが鈴木海音(磐田U-18)、ゲームキャプテンのCB半田陸(山形ユース)、CB佐古真礼(東京Vユース)、左SB中野伸哉(鳥栖U-15)。中盤は横川旦陽(湘南U-18)と山内翔(神戸U-18)のダブルボランチで右MFが中野桂太(京都U-18)、左MFが成岡輝瑠(清水ユース)。2トップは青木友佑(FC東京U-18)と唐山翔自(G大阪ユース)がコンビを組んだ。

 先制したのはパラグアイだった。前半12分、左CKから真ん中の空いたスペースに飛び込んだCBマティアス・ナウエル・ペレス・マシエル(ナシオナル)がヘディングシュートを突き刺す。立ち上がり、全体的に受けてしまった部分のあった日本は守備が緩く、ボールを奪いきれない。そしてクロス、シュートまで持ち込まれると20分にもMFディエゴ・ホエル・トーレス・ガルセテ(ルビオ・ニュ)に右足ミドルを叩き込まれてしまう。

 さらに自陣でボールを失うシーンもあった日本だが、「やるしかない」となったか、この時間帯からプレーが前向きになり、流れを一変させる。鋭い仕掛けを連発していた中野桂をはじめ、攻守において前への動き、球際での激しいプレーが急増。そして35分には成岡が右サイドで獲得したFKを中野桂が左足で蹴り込むと、中央の193cmCB佐古が豪快なヘディングシュートを決めて1点を返した。

 さらに39分にはトラップで上手くDFを外した唐山がドリブルで持ち込み、ポスト直撃の右足シュート。ハイプレスで相手のビルドアップを封鎖した日本はセカンドボールも収め続けて流れの良いまま前半を終えた。

 だが後半7分、自陣でDFがルーズボールに競り負けると、そのままMFアレックス・ロケ・アマリージャ・アルバレンガにドリブルシュートを決められてしまう。だが、日本は11分、半田が中盤中央の中野桂に好パスをつけると、前を向いた中野桂が持ち上がって右前方へスルーパス。これを受けた青木が右足シュートをファーサイドのサイドネットに突き刺して再び1点差をした。

 日本はショートコンビネーションから抜け出した山内が決定的なシーンを迎えるなど、連係面の良さも発揮。中盤、前線の各選手がフレキシブルに動いてパラグアイに的を絞らせない。22分には横川に代えてMF山根陸(横浜FMジュニアユース)を投入。ボールを動かして相手の足を止め、攻め続ける日本はミドルシュートも交えて相手のゴールをこじ開けようとする。だが、パラグアイの粘り強い守りをこじ開けることができず、逆にカウンターを浴びるなど次の1点を奪うことができない。

 終盤には山根のドリブルシュートが左ポストのわずか外側に外れるなど、最後まで追いつくことができなかった日本は2-3で敗戦。森山監督は「相手は足攣る選手もいたし、(試合終了時には)相手の方が倒れ込む人が多かった。全部出し切る。あれが、ブラジルやアルゼンチン(というサッカー大国)相手にやり切る文化」。敗れたが、パラグアイから大きな学びを得たことを感じ取っていた。

 青木は「戦う部分については少し変わってきたと思うけど、もっともっとやらないといけない」。パラグアイから「大きなレッスン」(森山監督)を受け、変わるきっかけを掴んだチームはセネガル、スペインと続く残り2試合で結果も勝ち取ることができるか。半田は「もう一回チームでまとまって一人ひとりがチームのために戦って勝利できるようにしたい」。強豪との3試合を今後の自信、飛躍に繋げる大会にする。

(取材・文 吉田太郎)

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