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甲府内定の東海大相模MF中山陸は全国届かず、「この夏どれだけレベルアップできるか」:神奈川

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後半18分、東海大相模高MF中山陸が右足PKを決めて1点差に

[6.16 総体神奈川県予選準決勝 三浦学苑高 2-1 東海大相模高 等々力]

 ヴァンフォーレ甲府内定の注目MF中山陸(東海大相模高3年)は夏の全国舞台に立つことができなかった。

 インターハイ神奈川県予選2連覇を目指した東海大相模は、準決勝で三浦学苑高と対戦。チームは前半半ばに引き気味になり、守備が緩くなってしまった隙を突かれて2点を先取されてしまう。34分には中山の右足FKが右上隅を捉えたが、相手GK浅岡琉星(3年)のファインセーブに阻まれ、0-2で前半を終えた。

 ポゼッションからサイドを切り崩して攻める東海大相模は、後半18分にMF横山翔大(3年)が相手ハンドを誘ってPK獲得。これを中山が右足で決めて1点差とした。だが、「自分自身硬かったので、もっと簡単に出してもらって、出してもらってと簡単にパス回しすれば良かった」と中山も反省したように、東海大相模の攻撃は失点を挽回しようとするあまり、普段よりも落ち着きを欠いたものになってしまう。

 中山はスルーパスなどでチャンスメークしていた一方、味方と呼吸が合わないシーンも。そして、2点目を奪うことができないまま試合終了、全国への挑戦は選手権に持ち越しとなった。

 中山は「夏、チームとしても、自分としても、もっとパスの精度とか球際とか上げていくこと。自分だったらもっとボールを受けに行けたかなという印象だったので、もっと受けてさばいてチームを勝たせられるように、選手権では全国行けるようにしていきたい」と鍛錬の夏を経て、冬は必ず全国大会に出場することを誓った。

 彼にとって、プロでの戦いへ向けた助走期間はあと半年。パスセンスと精度、判断力を備えている才能も、今のままでは次のステージで十分に活躍することができないと感じている。「まだ球際とか、競り合いとか苦手なので、もっとそこを上げていかないとプロでも通用しないと思う。この夏どれだけレベルアップできるか」。予選敗退の悔しさを糧にさらなる飛躍を遂げ、今冬、そして来年に中山陸の名を全国に知らしめる。

(取材・文 吉田太郎)
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