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前橋育英はBチームからの昇格組が優勝貢献。左足のスペシャリスト、左SB塩田は2得点演出

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前半12分、前橋育英高は左SB塩田直輝が左足クロスでFW榎本のゴールをアシスト

[6.17 総体群馬県予選決勝 前橋育英高 3-0 桐生一高 前橋総合]

 山田耕介監督から「オマエみたいな左足のキックを蹴れる人はそうそういない」と言われているのだという。前橋育英高は名将も認める左足の持ち主、左SB塩田直輝(3年)が左足で2得点を演出。全国切符獲得に大きく貢献した。

 まずは1-0の前半12分、MF高橋尚紀(3年)のパスを引き出して左サイドを駆け上がると、ダイレクトで左足クロス。これをFW榎本樹(3年)にピタリと通して先制点をアシストした。さらに1分後には高橋とのパス交換から再び左足クロスを上げる。中央のFW室井彗佑(3年)が競ってファーへ流れたボールを榎本が今度は右足でゴールに押し込んだ。

 山田監督は試合後にも「あそこ(左サイドのタッチライン際)からいいボールを出せる。あれ(左足)でレギュラーを取った」と塩田の左足を称賛していた。速いクロスボールと柔らかいクロスボールを使い分けることができる塩田はクロス以外にも、縦パスなどで左足を活用。得意の左足でチャンスを演出した一方、1対1の守備でも粘り強くやり切って無失点で試合を終えた。

 横浜FMジュニアユース追浜出身の塩田は、Bチームメンバーで優勝した関東高校大会でアピールしてAチームへ。この日は同じくBチームから這い上がってきたFW石井陽向(3年)やCB吉田和暉(3年)、MF渡邉綾平(2年)とともに先発し、チームの力になった。

「次の代の人も(最初)トップに入れなくても、関東で頑張ればここ(インターハイ予選)に立てると背中で見せられて良かったです」と塩田。ここからは、プリンスリーグ関東やインターハイ全国大会へ向けたメンバー争いに挑むことになる。

 課題の守備面をより安定させ、「全国では守備でも強く行って、攻撃でもどんどんアシストできる選手になりたいです」。ポジションを守り抜いて全国を戦い、日本一を勝ち取ってBチームの選手たちをまた勇気づける。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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