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スペインから1点もぎ取るも…U-16日本代表は3連敗で最下位に

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U-16日本代表はスペインに1-3で敗戦。3連敗で最下位に

[6.17 U-16インターナショナルドリームカップ第3節 U-16日本代表 1-3 U-16スペイン代表 ユアスタ]

 日本、セネガル、スペイン、パラグアイのU-16年代の代表チームが総当たりのリーグ戦で優勝を争う「U-16 インターナショナルドリームカップ2018 JAPAN presented by 朝日新聞」は17日、第3節を行った。スペインと対戦したU-16日本代表は1-3で敗れ、3連敗。屈辱の勝ち点0で最下位で大会を終えた。一方、日本を破ったスペインは3戦3勝(1PK勝ち)で優勝。欧州列強の力を見せ付けることとなった。

 この試合の日本は第1戦に近い「現状のベスト」(森山佳郎監督)というスターティングラインナップ。GKに佐々木雅士(柏U-18)、DFに右から鈴木海音(磐田U-18)、半田陸(山形ユース)、佐古真礼(東京Vユース)、中野伸哉(鳥栖U-18)、MFは右から成岡輝瑠(清水ユース)、山内翔(神戸U-18)、横川旦陽(湘南U-18)、樺山諒乃介(興國高)、2トップに青木友佑(FC東京U-18)と唐山翔自(G大阪ユース)という顔ぶれだった。

 試合は序盤からスペインペース。FCバルセロナのMFアレックス・リコを中心に試合を作るバルセロナに対して、「ビビってしまっていた」(中野伸)と振り返ったように、あるいはスペインのユニフォームに気圧される部分もあったのか、守備が連動せず、浮き足だったプレーが目に付く。7分、8分と立て続けに決定機を作られると、これはGK佐々木の好守で何とかしのいだものの、続く12分の決定機は、裏に抜け出したFWジョルディ・エスコバルに確実に決められてしまい、早くも先制点を奪われた。

 今大会は第1戦、第2戦でも前半早々に失点を喫しており、この試合もまさにそこを課題として臨んだ試合だったが、その反省は活かされず。半田は「パラグアイとの初戦で学んだことを第2戦、第3戦でもっと活かさないといけなかった」と振り返り、山内も「もっと自分が周りに言わないといけなかった」と悔いる。20分にはこの大会でMVPに輝いたFWヘルマン・バレラに対する迂闊な守備が祟り、反転からの独走突破を許して決定的な2点目を奪われてしまった。

「相手のフリーラン、斜めの動きに対してあんなに簡単にひっくり返されて、入れ替わられてしまうようでは厳しい。(相手の攻撃、動きに対する)観察力も欠いていた」(森山監督)

 ただ、2点のリードを奪って少しペースの落ちたスペインに対し、日本は徐々に巻き返す。27分には、効果的にボールを動かす流れから山内が反撃の狼煙となるミドルシュートを放つと、33分には再び山内が決定的なシュートを放つが、これはどちらも枠外。逆に36分にはスペインに決定機が生まれるも、これはGKの背後をカバーしていた中野伸が防いで、何とか追加点はまぬがれた。

 ハーフタイムを挟むと、選手交代から攻守のバランスも整えた日本が反撃を開始する。15分過ぎからは、スペインのダビド・ゴルド監督が「われわれのコントロールできなかった時間帯」と評したとおり、日本にチャンスが生まれ始める。後半17分に交代出場のMF中野桂太(京都U-18)のシュートがバーを叩き、23分には樺山が決定機を迎えるが、これはGKイバン・マルティネスに阻まれてゴールならず。だが38分、ついに日本の攻勢が実を結ぶ。交代出場のDF角昂志郎(FC東京U-18)が鈴木のパスから抜け出してクロスを上げると、これに成岡が合わせて反撃の1点を返してみせた。

 だが、スペインはさすがに抜け目なかった。日本がさらに攻勢を強める流れの中、逆に隙を見逃してくれない。42分、交代出場のFWディエゴ・ロレンソのクロスから同じく交代出場のFWアントニオ・サルサナが見事なフィニッシュを叩き込み、反撃の機運を一気に沈めてしまった。その後も日本はあきらめず、最後はGK佐々木も攻撃参加しての猛攻を見せたが、立て直したスペインの守りは破れず。1-3のスコアで、第3戦も敗北。3戦全敗で大会を終えることとなった。

(取材・文 川端暁彦)

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