[6.17 U-16インターナショナルドリームカップ第3節 U-16日本代表 1-3 U-16スペイン代表 ユアスタ]

　13日から17日にかけて開催された「U-16 インターナショナルドリームカップ2018 JAPAN presented by 朝日新聞」。日本、パラグアイ、セネガル、スペインの4カ国が争ったこの大会にあって、U-16日本代表のMF山内翔(神戸U-18)は小気味良くパスをさばきつつ、時には大胆に前線まで進出してゴールも狙う、そんな持ち味を表現し続けた。

　17日のスペインとの最終戦も、パスワークに関して世界最高峰の技術・戦術を持つ相手に対して、「前半から『やれるな』と思っていた」と臆することなく対応。チームは早々に2点を失う苦しい流れだったが、その強気の姿勢は徐々にペースを取り戻していく原動力として機能することとなった。もっとも、前半に「2点取れました」と振り返ったチャンスでのシュートはいずれも不発。「決めないといけなかったし、もっと前に行けるシーンもあった」と反省しきりだった。

　ただ何よりの反省点はリーダーシップの部分だろう。自分自身はビビって試合に入ったつもりはなかったが、周りの異変は感じていた。ならば、「自分みたいなやつが、もっと声をかけないといけなかった」。早生まれの高校2年生でもあり、すでにプレミアリーグでもレギュラーとしてプレーを続けている山内の経験値はメンバーの中でもトップクラス。ならば、自分のプレーが良ければいいという立場でもない。何より3戦全敗という結果に、主軸選手の一人として思うところはある。

「この結果で悔しくないと思っているやつがいたら外れてほしいし、そんな選手はいないと思う。絶対にこの大会の経験を無駄にしたくないし、この借りは絶対に来年のU-17W杯で返します」

　語気に力を込めたボランチは、「危機感はめっちゃあります」と、所属チームに戻ってからのさらなるレベルアップ、そして再び代表に呼ばれたときに今大会の反省点を必ず活かすことを誓っていた。

(取材・文　川端暁彦)