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したたかな勝利に胸を張る長谷部「大きな前進」

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試合後、ガッツポーズを見せるMF長谷部誠

[6.19 ロシアW杯グループリーグ第1節 日本2-1コロンビア サランスク]

 勝ち点1で終わらず、さらに2ポイント上乗せしたいという思いと同時に、勝ち点0に終わるダメージを天秤にかけながら、ピッチ内でバランスを取っていた。1-1のまま時間が流れていた後半。日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)は、一人少なくなっているコロンビアを相手に、勝ち越し点を狙いたい気持ちと、前がかりになることで失点するリスクのバランスを取ることに精を尽くした。

「このように早い時間帯で相手が退場になるのは、大きな大会では非常に難しくなるもの」。前半3分にコロンビアが退場者を出す展開に、キャプテンの脳裏をよぎったのは、4年前のブラジルW杯グループリーグ第2戦・ギリシャ戦。日本は前半38分の時点で10人になった相手を最後まで崩せず、スコアレスドローに終わった。あれから4年。日本はリスク回避を怠らず、したたかにセットプレーから決勝点を奪い取り、勝ち点3を手にした。

「今日は勝利そのものも大きいけど、そういう難しい試合で結果を出せたのは一つ大きな前進だった」。コミュニケーションの勝利でもあった。「ハーフタイムに話していたのは、まずは日本が一人多いので勝ちに行くという意識を全員が持ちながらも、こういう展開では1-2で負けるほうがダメージが大きい。最悪、1-1でもいいという割り切りはしていた」。

 後半はリスクを取る場面と、カバーリングの意識が常に崩れなかった。「この勝ちで勢いに乗れる。今日の相手は一人少ない状況だった。次は相手をしっかり研究して自分たちのプランをしっかり遂行したい」。日本は細部の一つひとつまで意識をめぐらせる緻密な組織へと成長しつつある。その中心に長谷部がいる。

(取材・文 矢内由美子)

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