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前半からそれをやるか…スペイン、“イランの術中”にハマりかけるもD・コスタのラッキー弾で辛勝!

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スペインが辛くもイランに1-0で勝利

[6.20 ロシアW杯B組 イラン0-1スペイン カザン]

 ロシアW杯グループB第2節が20日に行われ、スペイン代表イラン代表と対戦し、苦しみながらも1-0で勝利した。フェルナンド・イエロ監督体制初白星で1勝1分としたスペインは、暫定首位のポルトガルと勝ち点4で並び、1勝1敗のイランは3位に後退。第3節は25日に開催され、スペインはモロッコ、イランはポルトガルと対戦する。

 初戦のモロッコ戦を1-0で制してB組首位スタートを飾ったイランは、相手ボール時に5バックの布陣を敷き、低い位置でスペインを待ち構える。最前線のFWサルダル・アズムンも自陣PA付近でディフェンスに参加し、時にはフィールド選手10人がPA内で守る超守備的戦術を採用した。

 スペインは圧倒的にボールを支配し、多くの時間を敵陣で過ごすが、なかなか相手の守備を崩すことはできない。前半30分、左CKのショートコーナーからMFアンドレス・イニエスタが右足でクロスを送り、相手DFに頭で触られてファーに流れたボールをDFジェラール・ピケがヘッドで折り返す。ゴール前のFWダビド・シルバが左足のジャンピングボレーを試みるが、クロスバーを越えた。

 イランは敵陣でセットプレーを得ると、ゆっくりと時間をかけて行う。前半39分には右CKの際に味方のDFマジド・ホセイニと接触したDFエフサン・ハジサフィが右足を痛めて倒れ、イランがボールを出して試合が一時中断した。

 ハジサフィは一度ピッチを離れてから復帰するが、スペインがイランへボールを返すと、自陣PA内のGKアリレザ・ベイランバンドはFWジエゴ・コスタが寄せてくるまでボールをキャッチせず。D・コスタが何か文句を言った時に接触があったのか、GKベイランバンドは自らボールを出して倒れ込む。大事には至らなかったようだが、このあたりからイランの時間稼ぎが露骨となっていく。

 前半42分にはDFラミン・レザイアンが左足を痛めたとアピールするも、主審は立つように促す。スペインも徐々にイライラした様子を見せ、スペインがミスをするとイランのスタンドが大きく沸くなど、会場も異様な雰囲気となる。前半のアディショナルタイムは3分と表示。終了間際にD・シルバが左足で決定的なシュートを放つも、相手DFにブロックされ、0-0でハーフタイムを迎えた。

 後半も相手を押し込むスペイン。後半5分にMFセルヒオ・ブスケツがPA手前中央から右足でゴール右隅を狙ったシュートを放つ。GKベイランバンドに弾かれたボールにFWルーカス・バスケスが詰めるが、決め切れない。また、このシーンでバスケスと接触したGKベイランバンドが左足を痛めた様子を見せたが、立ち上がってプレーを再開させた。

 完全にイランの術中にハマっていたスペインだったが、後半9分にようやく均衡を破る。ドリブルで運んだイニエスタがPA内に絶妙なパスを送り、D・コスタがターンしながら受けると、レザイアンに寄せられてシュートは打てないが、D・コスタに当たったボールがゴール左に転がり込む。D・コスタは2戦連続弾で今大会3得点目となった。

 失点後に攻勢を強めたイランも後半17分に決定機。PA後方右のFKからキッカーのレザイアンが右足でボールを入れ、こぼれ球に反応したMFサイード・エザトラヒが右足で押し込む。値千金の同点弾かと思われたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によってオフサイドと判定された。

 スペインは後半33分にPA手前右のいい位置でFKを獲得する。ボールの前にはMFイスコとD・シルバが立ち、右キッカーのイスコが右足で狙うも、シュートは壁を直撃。その後も追加点こそ奪えなかったが、相手の反撃をしのいで1-0で逃げ切った。

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