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[MOM2554]浦和南DF相馬海音(3年)_水戸CBに教わったヘッドを実践。完封勝利で全国へ

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浦和南高CB相馬海音(右)は完封勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.23 総体埼玉県予選準決勝 浦和南高 1-0 立教新座高 埼玉スタジアム第2G]

 立教新座高は前半からボールを支配して浦和南高にプレッシャーをかけていた。後半開始から10番FW稲垣輝一を投入。その攻撃を加速させていたが、「(特別な上手さはないが)みんな一生懸命」(野崎正治監督)という浦和南は、相手の攻撃を各選手のハードワークとゴール前での我慢強い守りで凌いでいく。

 その中で特に光っていたのがCB相馬海音(3年)だ。「自分は足下があんまり得意ではないので、足下が得意じゃない分、上では絶対に勝とうと思っていた」という相馬は相手よりも頭一つ高い打点のヘッドでロングボール、クロスを跳ね返していた。

 出足の良いインターセプトで立教新座に攻撃の起点を作らせず、奪ったあとの冷静さもあった。「しっかり球際にみんな強く行けていたし、ドリブルで侵入されてもしっかり守れていた」というように、集中力高い守りを見せた浦和南は1-0で勝利。9年ぶりの全国切符を勝ち取った。

 相馬は普段からロープに吊るされたボールでヘディング練習。野崎監督の教え子である水戸DFンドカ・ボニフェイスが浦和南に訪れた際に受けたヘディングのコツを実践してきた。「(ンドカに)相手を気にせずに自分のタイミングでしっかりと、速く跳ぶことが勝つコツだと言われていた。それまで自分の思っていたよりも、速く飛ぶように意識していた」という相馬は自分のモノにしたヘッドで存在感。この日の試合終盤、立教新座は前線に高さを加えてきたが、背番号4のDFは堂々のプレーでゴールを守りきった。

 日本代表CB吉田麻也やCB槙野智章に憧れるという相馬は、前半に決定機を与えたシーンなどを反省。全国大会に向けては「埼玉よりも確実にFWが競り合い強かったり、足速かったりする。しっかり改善して上では絶対に負けないようにしたい」。伝統校・浦和南の“全国復帰”にも「ここからがスタート」と前を見据えたCBがレベルアップして全国のアタッカーたちを封じ込む。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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