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「全国狙える高校」浦和南へ進学し、2時間近くかけて通学。MF狩集が決勝ゴール

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チームメートと勝利を喜ぶ浦和南高MF狩集洸哉(左)

[6.23 総体埼玉県予選準決勝 浦和南高 1-0 立教新座高 埼玉スタジアム第2G]

 こぼれ球に狙いを定めて準備していたMFが決勝ゴールを決めた。浦和南高は前半14分、正面左寄りの位置でFKを獲得。これを右SB田代幹人(3年)が右足で狙う。

「壁の上から巻いて落とす感じで。壁が高かったので越えるだけでは入らないと思ったので曲げて落とそうと」いう田代のキックが、立教新座高GK清水翼(2年)の手を弾いてクロスバーを叩く。ほぼ真下に落ちたボールに誰よりも速く反応したMF狩集洸哉(3年)が、右足でゴールに押し込んだ。

「キッカーが良かったから。ほとんどキッカーの得点みたいなものです」と狩集。そのゴールは信じて走ったことが生み出したものだった。クロスバーの跳ね返りには相手DFも反応。だが、「自分の方が先に動いていた。(こぼれ球が)『来るな』と予測して、動いていたから相手よりも一歩速く動いて触ることができた」という狩集の素早い一歩がゴールに繋がった。

 狩集は埼玉県比企郡吉見町の吉見中出身。「(浦和南監督の)野崎先生は有名で自分も知っていた。高校は強いところ、全国狙える高校でやりたいと思った」という理由で自宅から2時間近くかかるさいたま市の浦和南に進学した。

 下級生時から公式戦にかかわってきたが、昨年は組み合わせに恵まれなかったこともあって上位進出を果たすことができなかった。だが、今年は関東大会県予選で4強入り。そしてインターハイ県予選で狩集は準々決勝から先発に加わると、この日、自らのゴールで全国出場を決めた。「サッカー部以外の人も来てくれていた。南高を背負って戦っているから絶対に負けてはいけない、と。(全国は)ずっと目指してきたところなので、選手も、先生もそれは良かった」と狩集。目標をクリアしたMFは、次の目標へ向かってチームメートたちとまた努力を重ねる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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