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西野監督、乾は“うれしい誤算”「正直、予想以上」

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ポーランド戦の前日会見に出席した西野朗監督

 当初はスーパーサブとしての起用を考えていた。グループリーグ最終戦となるポーランド戦を翌日に控えた27日、公式会見に出席した日本代表西野朗監督は、ここまで左サイドハーフとして2試合連続で先発し、24日のセネガル戦(2-2)では貴重なゴールを決めたMF乾貴士(ベティス)について「正直、想像というか、予想以上のパフォーマンスを出している」と、ある種の驚きを持って受け止めていることを明かした。

「彼は他の選手が持っていないドリブルで数的優位をつくったり、アクセントをもたらす選手」。当初のイメージは、攻撃のリズムを変える切り札としての起用だった。しかし、そんな指揮官の計算を良い意味で裏切ったのが、今月12日に行われたパラグアイとの最後の強化試合だった。

 シーズン終盤に負った故障の影響で5月21日に始まった国内合宿は出遅れ、壮行試合となった5月30日のガーナ戦(0-2)も欠場。メンバー入りも危ぶまれる中、今月8日のスイス戦(0-2)で後半11分から途中出場したが、「スタートではどうか。ずっとケガをしていたので、途中からアクセントをもたらすという見方をしていた」と西野監督は認める。

 そんな中で迎えたパラグアイ戦。2ゴールの活躍で西野ジャパン初白星となる4-2の快勝劇をもたらしたのが乾だった。「パラグアイ戦であの時間プレーできた。その中で本来持っているチャンスメイクや、アクセントをもたらす部分だけでなく、決定的な得点、アシストという形で表現した」。後半34分までプレーし、2ゴールの大活躍。W杯初戦のコロンビア戦(2-1)では決定機でシュートミスもあったが、セネガル戦では名誉挽回とばかりに2度のビハインドを乾の1ゴール1アシストで追いついた。

 西野監督にとってはまさに“うれしい誤算”。「ディフェンスの面でも貢献できる。あの(小柄な)体だが、クレバーなポジショニングから攻守にいいパフォーマンスを出している。しかも決定的な仕事もできる。まさに本大会に照準を合わせ、今もいい状態でいると思う」と、称賛の言葉を惜しまなかった。

(取材・文 西山紘平)

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