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[プレビュー]西野J「58差」の挑戦…波乱含みの大会で新たな歴史を

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初のベスト8に挑む日本代表

[7.2 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 日本(日本時間3日3:00)ベルギー ロストフ・ナ・ドヌ]

 日本代表は初のベスト8進出を懸け、ベルギー代表と対戦する。FIFAランキング61位の日本に対し、相手は同3位の強敵だが、サッカーでは何が起こるか分からない。それは波乱含みの今大会が証明している。

 前回王者・ドイツのグループリーグ敗退というサプライズに続き、決勝トーナメント1回戦ではFWリオネル・メッシ擁するアルゼンチン、FWクリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガルが相次ぎ敗退。さらに前日1日には開催国のロシアがPK戦の末、前々回王者のスペインを下し、48年ぶりの8強進出を果たした。

 グループリーグではFIFAランキング57位の韓国が同1位の前回王者・ドイツを破ったのが「56差」で最大の金星だったが、PK戦とはいえ、FIFAランク70位のロシアが同10位のスペインを退けたのは実に「60差」のジャイアントキリングだった。61位の日本と3位のベルギーは「58差」。ロシアの“先例”にならえば、日本の大金星も決して不可能ではないはずだ。

 日本はグループリーグでコロンビア戦(2-1)、セネガル戦(2-2)と同じスタメンを組んだが、ポーランド戦(0-1)では先発6人を変更。結果的には薄氷の突破となったが、MF香川真司、MF原口元気ら攻撃陣の多くを休ませることができた。ベルギー戦はコロンビア戦、セネガル戦の先発メンバーがベースとなるはずだ。

 ただ、開幕2連勝で決勝トーナメント進出を決めたベルギーもイングランドとの最終戦で先発9人を入れ替えるなど休養十分。無傷の3連勝を飾ったグループリーグ3試合でフィールドプレイヤー全20選手を起用し、万全の態勢で決勝トーナメントを迎えようとしている。

 3-4-3のシステムを採用するベルギーの3トップは目下、絶好調だ。グループリーグ初戦のパナマ戦(3-0)、第2戦のチュニジア戦(5-2)でFWロメル・ルカク(マンチェスター・U)が4得点、FWエデン・アザール(チェルシー)が2得点、FWドリース・メルテンス(ナポリ)が1得点と、3トップで計7ゴールを量産している。

 一方で3トップがあまり守備をしないことから日本はある程度、余裕を持ってビルドアップできるのではないかと見る向きもある。チュニジア戦で2失点している守備の穴を突けるか。カウンターに対するリスクマネジメントをしたうえで慎重かつ大胆な戦略が求められる。

 日本が決勝トーナメントに進出した過去2大会は02年日韓大会のトルコ戦(0-1)、10年南アフリカ大会のパラグアイ戦(0-0、PK3-5)と、いまだゴールを奪えていない。西野朗監督はこの2大会について「(グループリーグで)すべてを出し尽くした感があり、チームに余力があったかどうか」と見ている。

 今大会、選手たちはベスト8を目標に掲げてロシアに入ってきた。グループリーグ最終戦で主力を休ませたことも含め、心身ともに「余力」が残っているのは過去2大会との大きな違いだ。史上初のベスト8へ。「ロストフの奇跡」が新たな歴史を切り開く。

■FIFAランキング
日本:61位
ベルギー:3位

■対戦成績
日本からみて2勝2分1敗

■テレビ中継
NHK

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