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原口、初の大舞台で“葛藤”はあったが「すべて出し切れたかな」

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日本代表MF原口元気

[7.2 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 日本2-3ベルギー ロストフ・ナ・ドヌ]

 本人は“左”で勝負したい気持ちを常に持っていた。だが、与えられたポジションである右サイドでハードワークを続ける。そして、日本代表MF原口元気はチームを勇気付ける先制点を奪取してみせた。

 スコアレスで折り返した後半3分、そのときはやってくる。MF柴崎岳の鋭いスルーパスが相手の足に当たりながらも抜けると、右サイドからPA内へと猛然と走り込んだ原口が反応。ボールを受けると、「切り返そうと思ったけど、相手ががっつりくる気配がなかったので切り返さずに止まった」と切り返しの動作を途中で止めてDFヤン・フェルトンヘンの体勢を崩し、右足からシュートを放つ。ボールは横っ飛びした名手GKティボー・クルトワの手の先を通ってゴールネットに突き刺さった。

「自分の良さが出たと思う。グループリーグでも取っていなかったし、来た時には決めようと。ずっとそういう気持ちでいた」

 さらに4分後にはMF乾貴士の追加点が生まれ、「あそこまでは本当に僕らの中でも本当に良いゲームができている実感があった」ものの、その後ベルギーに3失点を喫し、まさかの2-3の逆転負け。「本当に相手がすごく強くてやられてしまった。最後、力の差が出たかなと正直思います」と、あと一歩まで迫ったベスト8進出を逃して悔しさを滲ませた。

 初めての大舞台。「自分というより、チーム、グループとしてドンドン良くなっていく、強くなっていったのが、今大会一番感じている」と短期間でチームが成長していく中に身を置き、自身は3試合に先発出場を果たしてW杯初ゴールも奪った。「個人としては左で、自分が好きなところで勝負したい気持ちは常にあった」と話しつつも、「右でもできることをやってきたつもり。すべて出し切れたかな」と自身を納得させるように語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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