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[プリンスリーグ東北]インハイへ向けて“夏仕様”のサッカー展開した仙台育英、中楯らサイドの強みも発揮して快勝

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仙台育英高MF中楯寛太はドリブルで相手を翻弄。先制点に繋がるPKを獲得した

[7.16 高円宮杯プリンスリーグ東北第13節 聖光学院高 0-4 仙台育英高 尚志高G]

 高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ東北2018の第13節が16日に行われ、9位の聖光学院高(福島)と5位の仙台育英高(宮城)が対戦。前半34分に奪ったMF仲澤岬希(3年)の先制点を皮切りに4点を奪った仙台育英が4-0で勝利した。

 ボールを持ったら素早く前線にボールを入れる縦に速いサッカーが伝統の仙台育英だが、この日見せたサッカーはいつもと少し違う。DF志村滉(3年)が「暑さもある中で行う90分の試合。正確にプレーすることで、無駄に走る時間を減らして、賢くサッカーをしようと監督に言われた」と証言したように最終ラインとMF尾形亮太(3年)、三田大史(3年)ら2列目の技巧派を中心に落ち着いてパスを繋ぎ、チャンスを伺った。

 “夏仕様”とも言えるサッカーを展開する一方、「うちは代々、サイド攻撃が基本」(城福敬監督)という“仙台育英らしさ”は変わらない。果敢にアップダウンを繰り返したDF堀江凜太郎(3年)、神谷玲音(3年)とともに相手の脅威となったのが、主将の堀江が「ドリブルが特徴で、1人で2、3人相手できる」と評するMF中楯寛太(2年)だ。

 中楯が「縦に行ってクロスを上げたり、中に入ってシュートを狙っていた」と振り返るこの日は、俊敏性を活かしたドリブルで左からチャンスを演出。前半14分には中楯の展開から中央のFW渡辺裕也(3年)へと渡り、最後はMF加藤颯生(3年)が惜しいシュートを放った。34分には、PA左から急加速し、ゴール前に入ったところを倒され、PKを獲得すると、仲澤が冷静に決めて先制に成功。指揮官が「あの子が良いのはドリブルで、切り刻んで行ける。それが今日は良い形で出た」と称えたように、中楯は以降も持ち味を発揮し、見せ場を作った。

 対する聖光学院も積極的な飛び出しを見せたFW前川龍之助(2年)がクロスバー直撃弾を放つなどチャンスを作りながら、「ここまで力がないなりに良い戦いはしてくれているけど、クリアや無駄な飛び込みなどちょっとしたところの緩みで崩れてしまう」(山田喜行監督)課題が出た。失点以降も、DF赤城雅紀(3年)ら守備陣が奮闘を続けたが、後半2分にサイドを崩されると、MF尾形亮太(3年)にミドルシュートを決められ、2点目を献上。7分には、クロスのこぼれをMF加藤颯生(3年)に決められ、試合の大勢が決まった。

 終盤は、1点を返すべく、MF細谷康太(3年)らが果敢に仕掛けたが、FW金森玲音(3年)が怪我でピッチから離れたため、10人での戦いを強いられた仙台育英が、引いて守る練習と割り切って対応。無失点を維持しつつ、隙を見て攻撃に出ると、43分にはMF結城陽向(3年)が4点目を決めて試合を終えた。

 準備期間が残りわずかとなったインターハイに向けて意気込みを強くするのが、仙台育英の堀江だ。昨年は2回戦の旭川実高(北海道)戦で自らが与えたPKを決められ、初戦敗退。「自分のせいでインターハイを無駄にしてしまったという責任を感じる。思いを背負っているので、今年は先輩たちのために負けられない」。

 リベンジの鍵となる新スタイルで挑んだ前節の尚志高(福島)戦は、1-5で完敗。志村が「相手が格上になると守備で疲れて、攻撃で走れない」と振り返ったように、不慣れさが目立つ一戦となったが、中1日で挑んだこの日はきっちりと修正し、白星を掴み取った。「まだ改善すべき点はあるけど、その分強くなれる。ここから短い期間しかないけど、一つ一つ積み上げて行けば、勝ち上がっていけると思う」と堀江が話したように、更なる成長を目指し、昨年の雪辱を晴らす。

(取材・文 森田将義)
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