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[戦評]重圧の中で見せた強さ(川崎Fvsアレマ・マラン)

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[5.9 ACL予選リーグ第5節 川崎Fvsアレマ・マラン 等々力陸上競技場]

 日本勢にとって初となる決勝トーナメント進出だ。1点差の敗戦でも予選リーグ突破が決まるグループF首位・川崎Fは、同3位のアレマ・マラン(インドネシア)に3-0で快勝。9月から8チームで行われる決勝トーナメントへ“一番乗り”で駒を進めた。

 ホームで迎えた“予選突破決定試合”で快勝した。相手は今回わずか12人のメンバーで来日。ただ、後半途中まで苦戦したアウェーでの対戦(3月7日)と先発メンバー7人が同じで難敵だったことは間違いない。そしてホームで決めたい、また決めて欲しいというプレッシャーも重なったこの試合は、川崎Fにとって決して楽な戦いではなかったはずだ。
 だが、イレブンはあっさりと日本勢初の1次ラウンド突破を成し遂げた。火をつけたのはエースMF中村憲剛(26)の電光石火とも言える一撃だった。前半4分、左サイドを突破したFWジュニーニョ(29)からのパスを受けると、短いドリブルから左足を一閃。関塚隆監督(46)が「立ち上がりに取れたのがよかった」と振り返った先制ゴールで、難しかったはずの大一番の流れは一気に川崎Fへと傾いた。
 その後はほぼ一方的な展開。アレマ・マランもカウンターから時折活路を見出すが、後半25分に中村憲に2点目を許すと完全に意気消沈した。シュート20本を放ち、無失点で得た勝利。関塚監督は「(アジアCLでのアウェー戦などを通して)チームがひとつになるというか、勝つという気持ちが一戦一戦出てきた」と成長ぶり喜んだ。
 大一番で強さを示した川崎F。その目標値は高い。GK川島永嗣(24)は「(決勝Tを決めたという)達成感よりまだ通過点という気持ちの方が大きい」と話し、中村憲も「(今後も)目の前の試合を一戦一戦勝つことが大事」と引き締めた。まるで優勝を決めたかのような盛り上がりを見せた等々力だったが、イレブンにとってはアジアの戦いの本当のスタートラインにたどり着いた意味の方が大きかったようだ。

<写真説明 後半25分、川崎Fの中村憲(右)が2点目を決める>

(取材・文 吉田太郎)

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