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[nb championship U-13]成長をテーマに臨み、大会中に成長遂げたC大阪U-13が初優勝!

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優勝を喜ぶC大阪U-13イレブン

[7.23 nb championship U-13決勝 FC LAVIDA 0-1 C大阪U-13 時之栖うさぎ島G]

 C大阪U-13が初優勝! U-13世代の全国トップレベルの強豪32チームが優勝を争う「new balance championship 2018 U-13」は23日午後、決勝戦を行った。FC LAVIDAとセレッソ大阪U-13が対戦し、C大阪がMF若松大輔の決勝ゴールによって1-0で勝利。初優勝を飾った。なお、大会MVPにはC大阪のFW千葉大舞が選出されている。

 C大阪の金晃正監督は「(普段から)相当ハードなトレーニングをしている。キツイことをさせているやろな、と思いながらやっています」と微笑む。目指すはJリーグ、世界で活躍する選手の育成だが、先を見すぎず、U-13年代でやるべきことをしっかりと積み上げている最中。3日間で25分ハーフ7試合というハードな日程で行われる「new balance championship 2018 U-13」も「毎年、この大会で成長させてもらえている」(金監督)と良い鍛錬の場として臨み、各選手が大会の中で成長してタイトルを勝ち取った。

 街クラブながらもJアカデミーを連破して勝ち上がったFC LAVIDAとライバル、大会関係者たちも強さを認める声を発していたC大阪との決勝戦。C大阪が前線のFW皿良立輝や千葉がボールを収めて攻撃に持ち込めば、FC LAVIDAもMF前田大樹やMF芝田玲のボールキープ、パス交換から攻め返す。

 前半の飲水タイム後にはMF石川穂高らが連続してミドルシュートを放つなどFC LAVIDAがリズムを掴んでいた。そして19分にはCB坂和飛空の縦パスをコントロールしたFW小田晄平の右足ボレーがゴールを襲う。だが、「(予選リーグで)得点が全然入らなくても、粘り強くやってくれた」とCB河西祐哉が語るC大阪は慌てることなく試合を進め、逆に左サイドから崩して皿良が1タッチシュートを放つなど譲らない。

 25分ハーフの一戦は0-0のままハーフタイムを迎えるかと思われたが、前半アディショナルタイムにスコアが動く。C大阪は左サイドでFKを獲得すると、千葉が右足でゴール方向に入れる。これをFC LAVIDAのDFがクリアするが、セカンドボールを拾った若松へのアプローチがわずかに遅れてしまう。この隙を突いた若松が振り向き様に放った右足シュートがゴール左隅へ。素晴らしい弾道の一撃がゴールネットに突き刺さり、C大阪が先制した。

 C大阪は後半開始直後にも千葉と皿良が連続で決定的なシュートを放ったが、FC LAVIDAのGK荻谷凌輔がビッグセーブ。C大阪は直後にも連続でチャンスを掴んだが、得点を奪い切ることができない。10分にも皿良のギャップを突くスルーパスからMF芳谷響が決定機を迎えたが、GK荻谷がセーブ。今大会成長したという坂和やCB戸上和貴らDF陣が踏ん張るFC LAVIDAは1点差のまま食らいつく。

 FC LAVIDAは立て続けに選手を入れ替え、前への意識を強めるが、運動量の落ちないC大阪は相手を危険なソーンから相手を押し出していく。終盤、左SB足立康生がタイミング良くインターセプトしたほか、交代出場のMF清水大翔らが反撃したい相手をいなす。そして、千葉やFW北浦雄飛が逆にサイド深くまでボールを運んでCKを連続で獲得していた。相手に攻める機会を十分に与えなかったC大阪が1-0で勝利。FC LAVIDAの村松明人監督が「一人ひとりに(ボールキープ、プレーの)余裕の差があった」と評するなど個々、チームで強さを見せたC大阪が出場32チームの頂点に立った。

 予選リーグでは思うように得点を重ねられず、敗退の可能性もあった。ピッチ外での甘さも。だが、「この大会で何を成し遂げていきたいのか」(金監督)と指摘された選手たちは考え、切り替えて臨んだ決勝トーナメントで内容が向上させた。清水は「チームのために戦う、自分たちが成長するというテーマで戦っていたので、意識してやろうと言っていました」と語り、千葉は「テーマは成長だったので、どれだけ自分が成長できるかやってきた」と口にする。

 その成果として掴んだ結果。準決勝と決勝で先発が入れ替わるなど各選手が良い経験を積んだが、技術・判断力をはじめ、まだまだ向上させていかなければならない。中学生になって身体面などで壁に当たっている選手は打開するための方法論を吸収していくことも必要。若松が「今できたプレー、良かったプレーは継続して繋げて、悪かったプレーを改善できるようにやっていきたいです」と語っていたように今回、「new balance championship 2018 U-13」で優勝し、一つ自信を得た彼らは今後も意識高く日々に取り組み、自身の可能性をさらに広げていく。

(取材・文 吉田太郎)


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