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[MOM2560]三菱養和SCユースDF遠藤光(3年)_連続完封を牽引…“G線上”のシュート阻止は「当たってくれた」

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シュートブロックを何度も見せた三菱養和SCユースDF遠藤光(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.23 日本クラブユース選手権U-18大会GL第3節 三菱養和SCユース 1-0 C大阪U-18 宮城総合]

 相手の放ったシュートはことごとく背番号4の両脚を捉えていた。三菱養和SCユースのディフェンスリーダーを担うDF遠藤光(3年)は身長178cmのセンターバック。174cmの相方DF清水雅仁(2年)とのコンビは小柄な個性を感じさせず、鋭い読みと闘争心で堅守に目覚めた“街クラブの雄”を支えている。

 関東第1代表の三菱養和SCユースは今大会、第2~3節に2試合連続での1-0勝利を達成。プリンスリーグ関東では1試合平均約1.5点を記録していたが、大会第1節の徳島ユース戦(△2-2)で得た「もったいない2失点をして、守備陣のせいで勝てなかった」(新井)という教訓を経て、素晴らしいパフォーマンスを続けている。

 だが、決勝トーナメント進出の懸かったC大阪U-18戦では序盤に立て続けのピンチも訪れていた。ハイボールを中心に攻め込んでくる相手に対し、何度跳ね返しても攻め直されるという展開。開始直後はほとんどの時間帯を自陣のディフェンシブサード(1/3)で過ごしてしまっていた。

 それでも、開始5分に見せた背番号4のビッグプレーがチームの集中力に火を付けた。力技でPA内左に進入してきたMF谷本駿介(3年)が左足シュートを放つと、ボールはGK飯塚洸太(3年)の脇を抜けてゴール方向へ一直線。だが、そこに立ちはだかったのは遠藤。“ゴールライン上”での見事なブロックが炸裂した。

「8番の選手がボールを持った時、自分が行こうと思ったけど、少し距離があった。GKが飛び出して行ったのでとっさに判断を変えて、ゴールのカバーに走りました」と状況を説明。遠藤は「うまく連携できたと思う。当たってくれた時はうれしかった」と笑顔を見せた。

 その後も前後半のピンチで何度ものシュートをブロック。「ほとんどボールを持てず、厳しい試合になったけど、こういう試合になるのは分かっていたので」とピンチの多さは織り込み済み。「(今大会の)2試合目からはみんなで身体を張ろうと言っていて、そこからボールが当たってくれる回数が増えた」という。

 三菱養和は守備陣の活躍が光り、グループ首位での決勝トーナメント進出が決定。1回戦の清水エスパルスユース戦からは一発勝負となるが、「もっと1点の重みが出てくるので、目の前の相手に負けないように戦い、失点をゼロで抑えたい」。2年ぶりの全国ベスト8を達成するため、26日の試合でもゴール前に立ちはだかるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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