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[MOM2561]浦和ユースMF池高暢希(3年)_芸術的なFK弾、仲間にポジティブな力もたらした「10番」

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浦和レッズユースの「背番号10」、池高暢希は2ゴールの活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 日本クラブユース選手権U-18大会GL第3節 浦和ユース 3-1 札幌U-18 前橋フットボールセンター]

 浦和レッズユースの「背番号10」がその数字にふさわしいプレーを見せ付けた。負ければ終わり、勝たなければ先のない状況で迎えた日本クラブユース選手権GL第3節・コンサドーレ札幌U-18戦。試合を動かしたのは、間違いなく浦和の10番、池高暢希だった。

 ハイライトは開始18分に得たFKの場面。右サイド寄りで得たFKは、「ずっと練習してきた場所とは逆だった」と言う。それでも「蹴らせてくれ」と、キッカーに名乗り出た。「壁の背も高かったし迷ったけれど、回転がうまくかかったいいFKを蹴ることができた。弾道はイメージ通り」という芸術的な一撃がゴールネットを揺らす。

 その後も暑さの中でも守備をサボらず、「走り負けないことと、球際で一番になることを目指しているのが浦和ユース」と泥臭い仕事もこなした。上野優作監督が「やっぱり池高や白土大貴は準優勝した去年の経験を積み上げとして持っているので、落ち着きが違っていたし、周りにもいい影響を与えてくれた」と振り返ったように、チームの精神面にもポジティブな力をもたらしていた。

 2-0で迎えたハーフタイムでは「全員で『これ絶対わからないぞ』という確認もしたし、『後半の入りから襲っていくぞ』という話もできたのがよかった」と振り返る通り、変に守りに入るのではなく、持ち前のアグレッシブさを後半も継続。後半18分に得たPKも池高が冷静に決め、勝利を見事にたぐり寄せてみせた。最後は全体の運動量が疲れから落ち始める中でも気力で奮闘。1失点こそ許したものの、3-1で逃げ切り、準優勝だった昨年のリベンジの場となる決勝トーナメント進出を勝ち取った。

(取材・文 川端暁彦)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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