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「PK戦になれば絶対勝てる」 GK梅田擁する清水ユース、浦和との接戦制して4強へ

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勝利が決まって喜ぶ清水エスパルスユース

[7.28 日本クラブユース選手権U-18大会準々決勝 浦和ユース 1-1(PK3-4) 清水ユース 前橋フA]

 第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は26日、準々決勝の4試合を前橋フットボールセンターで行った。浦和レッズユース清水エスパルスユースの一戦は1-1でPK戦にもつれ込み、GK梅田透吾(3年)が2本を止めた清水ユースが4-3で勝利した。

 浦和ユースはグループリーグD組を2位で勝ち抜き、決勝トーナメント1回戦は神戸U-18に3-1で勝利した。一方の清水ユースはB組を2位で勝ち抜き、1回戦は三菱養和SCユースに2-1で勝利しての8強入りを果たした。

 前半は互いにわずかな隙を突いた。18分、清水MF齊藤聖七(3年)が右サイドバックの背後のスペースに向け、独特のリズムのドリブルで入り込んでクロスを上げる。これにFW青島太一(2年)が右足ボレーで合わせて先制に成功した。

 そのわずか5分後、浦和はロングボールを上げ、清水守備陣が処理を誤ると、こぼれ球をFW二見健太(3年)が拾う。「ここまでノーゴールで苦しんでいたが、ラウンド16の試合も惜しいシュートが2つあって、何かやってくれると思っていた」と上野優作監督も評価していた二見。うまく相手DFラインの背後に抜け出し、右足でシュートを決めて同点に追いついた。

 その後は浦和の4-4-2のゾーンディフェンスが機能した。縦横に圧縮してコンパクトな陣形をつくり、相手のサイドチェンジにも素早いスライドで対応。清水も相手のロングボールに対して最終ラインを下げる傾向があったが、平岡宏章監督の「怖がるな、ラインを上げろ」という指示でDF栗田詩音(3年)を中心に徐々にラインを上げられるようになった。

 共にソリッドな守備を見せ、シュート数は浦和が2本、清水が5本と決定機の少ない試合に。拮抗した状況が後半に至るまでずっと続き、規定の前後半80分が1-1で終了し、PK戦に突入した。

「PK戦になったら絶対勝てると思った」と語ったのは清水の平岡監督。「練習でもPKをよく止めていた」という梅田に全てを託した。2人目まで共に成功で迎えた3人目、先攻の浦和はMF玉城大志(2年)がゴール左へ蹴ると、梅田はパンチングで防いだ。

 その後、清水は全員が成功。浦和は4人目が成功して迎えた5人目、FW長田拓巳(1年)のゴール正面へのキックを放つも梅田が見事にセーブし、そこで試合終了。PK戦を制した清水は2年ぶりとなるベスト4入りを決めた。

 清水はグループリーグ初戦で仙台ユースに3-0で勝利して以降、大宮ユースにスコアレスドロー、エストレラ姫路FC U-18に1-0の辛勝。決勝トーナメント1回戦も1点差ゲームと厳しい展開を勝ち抜いてきた。

「今年のチームは個の能力は高くないが団結力がある」と平岡監督。サポーターへの挨拶の後、感極まって号泣したキャプテンの齊藤は「気持ち良くない負け試合が続いて、史上最弱と言われたこともあった。自分たちの進歩をベスト4という形で示せて涙がこぼれてきた。ここに来ているメンバーも静岡に残っているメンバーも、みんなで戦えたのが勝因」と語った。

 平岡監督は「浦和のハードワークや戦術に戸惑ったが、短期決戦でどれだけ戦えるかは内容云々ではなくて、苦しくても戦える気持ちが大事」と気持ちを引き締め、抜群の団結力と強固な守備を引っさげ、準決勝のアビスパ福岡U-18戦に臨む。

 惜しくも敗れた浦和の上野監督は「守備はしっかりトレーニングを積んでいるものを出せたが、神戸U-18戦も今日も失点しているので、失点ゼロで行けるしたたかさが足りない。攻撃は形を作れなかった。クオリティを上げてシュートを打つまでの形を持たないといけない」と自慢のゾーンディフェンスのさらなる質の向上と、シュート2本に終わった攻撃面を課題に挙げた。

(取材・文 小林健志)
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