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「どっちかの国でW杯に出ること」 名古屋U-18マツオカ・ジョナタンの夢

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相手を外すノールックパスを見せる名古屋グランパスU-18のFWマツオカ・ジョナタン(3年)

[7.28 日本クラブユース選手権U-18大会準々決勝 福岡U-18 3-0 名古屋U-18 前橋フB]

 名古屋グランパスU-18のFWマツオカ・ジョナタン(3年)はパラグアイ国籍を持つアタッカー。高い敏捷性と力強さを兼ね備え、細かいエリアでも相手を怖がらせるプレーができるのが強みだ。将来の夢は「日本かパラグアイ、どっちかの国でW杯に出ること」だという。

 今季は負傷で出遅れたマツオカだったが、5月末の今大会予選で待望の復帰。ユースも受け継ぐトップチームの“風間流”にもすぐさま適応を見せ、「見るべきところが見られるようになって、もともと持っていた技術を生かせるようになってきたと思う」と手応えを得ているようだ。

「相手を見ることが多くなって、ボールを運ぶ意識が出てきた。トップの練習では、前を向けるチャンス、シュートを打つチャンスを逃したら1回でつぶされるので」と自身の成長を認識。決勝トーナメント1回戦の福岡U-18戦では、相手のギャップに入ってボールを受けようとする意識が随所に見られた。

 だが、結果は0-3の完敗。「後ろを固められたなかで、ボールを触ってチャンスをつくるイメージだったけど、シュートを打つ回数が少なくなった。何回か決定機があったけど、決められないまま2点目、3点目を取られてしまった」と肩を落とし、「もっと頼れる選手にならないといけない」と述べた。

 父はパラグアイとイタリア、母はパラグアイと日本にルーツを持ち、「実は3つ入ってるんです」と笑顔。“ジョナタン”の名は「神様からのプレゼントという意味があります」と明かす。パラグアイでサッカー選手をしていた父の影響で、3歳からボールを蹴り始め、6歳で来日してからも「ずっとサッカーをしてきた」という。

 将来の夢は国を背負って戦う舞台に立つことだ。「いまはパラグアイ国籍しか持っていないけど、20歳までに日本かどっちかを選べる。これから、どっちかに誘ってもらえるようになれればいい」。そんなアピールの場はいつも目の前の試合。「この悔しい想いをプレミアリーグ、Jユースカップに生かすしかない」と鋭く前を向いていた。


●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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