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大会MVPは“絶対的守護神”…清水ユースGK梅田透吾「チームメートに感謝」

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大会MVPを受賞した清水ユースGK梅田透吾(3年)

[8.1 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 大宮ユース0-2清水ユース 味フィ西]

 大会最優秀選手に輝いたのは、7試合通算わずか2失点で16年ぶりの全国制覇に貢献した清水エスパルスユースGK梅田透吾(3年)だった。準々決勝ではPKを2本止め、準決勝はビッグセーブを連発。決勝では大きな見せ場はなかったが、頼れる守護神なしにタイトル獲得はなかったはずだ。

「グループリーグは思うように試合運びができなかったけど、トーナメントではチームがまとまった。目指す場所が定まったのが一つの要因だと思う」。大会全体をそう振り返った背番号16の正守護神は決勝戦の試合後、「身体を張って守ってくれて、チームメートに感謝したい」と述べた。

 決勝戦の大宮ユース戦では大きなピンチがあった。2点リードでの後半11分、相手CKに自身が飛び出してパンチングを試みたが、こぼれ球がFW吉永昇偉(3年)のもとへ。すでにゴールマウスを離れており、なすすべなく失点を喫するかと思われたが、シュートはゴールライン上のFW川本梨誉(2年)が見事にブロックした。

「後半は攻められ続けて、みんな動けていなかった。自分がどれだけ止められるかが勝負だと思っていたが、守備陣が身体を張ってくれた。自分が止めたというよりはチームメートに感謝している部分が大きい」。試合後のインタビューでは、素直な感謝の言葉を口にした。

 チームを率いる平岡宏章監督の信頼は厚く、たびたび「うちの絶対的守護神」という言葉を述べており、梅田自身も「そう言ってもらえてうれしい」とほおを緩ませる。その一方で指揮官は「マイペースなので淡々としている。もっとみんなでやる時に一緒になってやる選手になってほしい」と冗談交じりに求めた。

 梅田の今季の目標は「トップチームに昇格すること」。そのためには、この先もチームを勝たせ続ける活躍が必要になる。「ここからプレミア再開、Jユースカップもある。周りから注目されるし、自分たちもやっていかないといけない。最終的に結果が出せるように、ここでまとまれたのを力にしてあと半年間やっていきたい」(梅田)。日本代表でも熱視線を受ける世代屈指のGKはさらなるレベルアップを誓った。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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