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終了間際の失点続いていた常盤木学園がインハイでは勝負強さ発揮。細部にこだわってきた名門が頂点に

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絶対的な存在は不在も細部にこだわって成長を遂げてきた常盤木学園高が初V(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.5 総体女子決勝 日ノ本学園高 0-3 常盤木学園高 藤枝総合]

 常盤木学園高の3バックの中心、DF大河内友貴(3年)は「試合するごとに強くなっていったので、決勝の前日は優勝するというイメージが頭の中にありました」と振り返った。今回のインターハイは初戦の対戦相手が2年前の全国高校女子選手権優勝校・十文字高で、その後も昨年度の選手権準優勝校である作陽高、そして昨年度の選手権で優勝している藤枝順心高と続く組み合わせ。本人たちも厳しいブロックであることを理解していたようだが、「でも、ここ倒せば全国制覇だなと思ったので楽しみではありました」と大河内が明かしたように、強敵との対戦を楽しみ、勝ち抜いた常盤木学園が初めてインターハイの頂点に立った。

 常盤木学園はなでしこリーグ3部相当のチャレンジリーグEASTに参戦中。大学生や社会人と戦うリーグ戦で今年は5勝1分9敗と苦戦した。阿部由晴監督は「ウチの卒業生にやられる」と苦笑いしていたが、後半アディショナルタイムに失点して敗れた試合が3試合。FW中村恵実(3年)も「チャレンジリーグでは最後の最後でやられることが多かった」と説明していたが、勝ち点を奪い切れない試合が続いた。

 それでも、指揮官が「厳しい中で成長した」と目を細めるように、結果が出ない中でも選手たちは成長。今回のインターハイでは、十文字戦と藤枝順心戦を後半アディショナルタイムの決勝点によって乗り越えると、GK今井佑香主将(3年)が先発を外れた決勝も「キャプテンの分まで戦おうという気持ちだった」(中村)と我慢強く相手の攻撃を跳ね返し、逆に少ないチャンスを確実に得点に結びつけて白星を引き寄せた。

 今年、チームには突き抜けた存在がいない。だからこそ、こだわってきたことがある。大河内は「サッカーだけじゃ自信がないから、その分、他のことにこだわろうと。細かいことを徹底して行こうと言っていて、朝練もしっかりやってきた」と説明する。

 週1回、朝5時半集合のモーニングセミナーで色々な人の講話を聞き、月1回、仙台駅前の清掃活動も手を抜かずにやってきた。「そういうことが結びついているのかなと思います」と大河内。日常から細かなことを積み上げ、大会中にも自信をつけて成長した“名門”常盤木学園が今夏、12年度選手権以来となる全国制覇で歴史を変えた。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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