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一度は逆転を許した日章学園、粘って防いで1回戦突破!

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チームを勝利に導いた日章学園主将MF比嘉将貴(3年)(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.7 総体1回戦 日章学園高2-2(PK4-1)仙台育英高 四日市]

 平成30年度全国高校総体「2018彩る感動 東海総体」(インターハイ)サッカー競技(三重)1回戦。四日市中央緑地フットボール場Bフィールドでの第1試合は、3年連続14回目の出場となる日章学園高(宮崎)と、こちらも3年連続19回目の出場となる仙台育英高(宮城)が対戦。追いつ追われつの接戦はPK方式にもつれ込み、日章学園が勝利した。

 流れが二転三転する試合になった。3人目の効果的な動きでDFの裏を取り決定機を数度作るも決め切れない日章学園と安定度の高い守備からゲームを作ろうとする仙台育英は0-0で前半を折り返す。

 後半、先にチャンスをつかんだのは仙台育英。2分に左サイドを突破したMF三田大史(3年)がペナルティエリアで倒されPKを獲得。しかし、これを日章学園GK小原司(3年)が止める。すると直後に今度は日章学園がPKを獲得。これをMF河原淳(3年)が決めて先制する。

「PKを外して逆に与えて決められる悪い流れ」(仙台育英・城福敬監督)。しかし仙台育英はセットプレーからこの流れを覆す。「セットプレーからの2次、3次の攻撃があればものにできると言ってきた」(城福監督)ように、後半16にはFKからMF中楯寛太(2年)が、続く23分にはCKからDF志村滉(3年)が決めて逆転に成功する。

 このまま仙台育英が逃げ切るかと思われたアディショナルタイム、日章学園は右CKからFW鈴木陽介(2年)が執念のヘディングシュートを決め同点に。続くPK方式でも追いついた流れに乗るように日章学園の守護神・小原がキックを2本止め勝利に導いた。

「(前半の)点を取れるところで取れないと。DFも不安定だった。攻撃も微妙にずれている。パスが50㎝ズレることで相手を振り切れていなかったり。勝ち上がっていい流れを作りたいですね」という日章学園・早稲田一男監督は渋い顔。一方仙台育英の城福監督も「よくひっくり返したが2-1で終わり切る力がない。まだちょっとスキがある。3年生がまだアクションするときに不安気なんです。もっと自信と確信に満ちた動きになればこのチームはもっと伸びるのに…」と渋い顔。両チームともまだ成長の途上。勝敗は分かれたが、この接戦が糧となったことは間違いない。

(取材・文 伊藤亮)
●【特設】高校総体2018

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