beacon

「一緒じゃ面白くない」東福岡のU-18代表DF中村拓海は“異質の攻撃的右SB”に

このエントリーをはてなブックマークに追加

東福岡高のU-18日本代表右SB中村拓海(左)が突破を図る。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.7 総体1回戦 東福岡高 2-1 矢板中央高 鈴鹿]

 東福岡高右SB中村拓海(3年)は6月のU-18日本代表ポルトガル遠征で年代別日本代表に初選出された。本人が意識しているのは「一般的なSB像」の選手と違うSBになることだ。「一緒じゃ面白くない。攻撃のアイディアだったり、他の人とは違うところを見せたい」と中村拓海。攻撃に移ると、まるで司令塔のような振る舞いでボールにかかわり、アイディアあるラストパスや個人技を活かした突破でチャンスメークする。

 そのSBはこの日、決勝点に絡んだ。1-0の後半26分、中村拓海は前方のスペースを突く形でスプリントすると、敵陣中央のMF中村拓也(3年)からボールを引き出す。そして、PAのFW中村駿介(3年)へグラウンダーのパス。最後はMF井本寛次(3年)が右足で決め、これが決勝点となった。

 前半6分には右足アウトサイドでのクロスをPAのFW大森真吾(3年)へ通して観衆を唸らせた。その後も余裕のあるボールキープとパス、そして縦突破を披露。持ち味を発揮していた部分もあったが、まだまだできることを知っているコーチ陣からの要求は高い。

 森重潤也監督は「まだまだやらないと。試合を見に来てくださっている人にも違いを見せられるようにしないといけない」と指摘。注目度を高めているSBに、守備の対応や攻撃参加含めて持っている最大限に近い力を発揮することを求めていた。

 周囲の期待により応えるようなプレーを見せて目標の日本一に貢献すること。中村拓海はインターハイで「攻撃の面の高いところに入ったところからのクロスやスプリント、運動量を見てもらいたいです」と語った。注目SBがピッチで違いを示して、ヒガシに全国タイトルをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

TOP