beacon

“予測不能”の快足ストライカー、阪南大高FW和田が弾丸ショット含む2発

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半アディショナルタイム、阪南大高FW和田育主将が弾丸シュートを決めて3-1。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.7 総体1回戦 瀬戸内高 1-3 阪南大高 鈴鹿]

 後半アディショナルタイム、勝利を決定づける弾丸ショットが決まった。阪南大高は後半開始から右SHにポジションを移していたFW和田育主将(3年)がこぼれ球を拾うと、「ゴール見えたら常にシュートを意識している」と内側へ持ち出してから右足一閃。弾丸ライナーの一撃がゴールに突き刺さった。

 ベンチからはボールを「外へ開け」という声が飛んでいる中、コーチ陣も“予測不能”の動きで圧巻ショット。直後にもカットインからポスト直撃の左足シュートを撃ち込むなど、背番号6のストライカーは濱田豪監督を苦笑いさせるようなプレーで勝利に貢献した。

 1-0の後半30分にはFW篠畑純也(2年)が獲得したPKを右足で決めており、2得点。ベンチの指示で右サイドに移ってからは相手の背後にできたスペースを突くなど相手の驚異になっていたが、指揮官は「自分でスペースを考えられるようにならないといけない」と、より公式戦や上のステージで活躍するための術を磨くことを求めていた。

 昨年、プレミアリーグなどで活躍したFWは今年2月から“史上最速選手”を目指してプレミアムクリニック「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」を受講。日本代表MF倉田秋(G大阪)らからスピードを活かすための身体の使い方やポジショニングなどを学び、サンフレッチェ広島の練習参加も経験した。

 そのこともあって知名度が上がり、マークが集中していることは確か。それでも「逆に来てくれるのでかわしやすい」と語るFWは、「このインターハイでもっと名を上げて色々な人に知ってもらえるようにしたい」と意気込んでいる。課題は多いが、抜群のスピード、馬力など底知れないポテンシャルも持つストライカー。“本能的”な一撃に加え、より相手にとって嫌なプレーを心がけながらゴールを狙う。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

TOP