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[MOM2582]昌平MF木下海斗(3年)_左右のミドル2発で優勝候補を撃破

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昌平高MF木下海斗は2本のミドルシュートで逆転勝利の立役者に。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.8 総体2回戦 昌平高 4-2 青森山田高 上野]

 反撃の狼煙を上げ、追いついた後には逆転ゴールを奪った。マン・オブ・ザ・マッチの選定は、彼以外にあり得ない。2点を失っていた前半の終了間際、昌平高の右MF木下海斗(3年)はFWに入っていた森田翔(3年)とのワンツーで突破を仕掛けると、ワンタッチで鮮烈なミドルシュートを決めて1点を返した。

「前半は、良い感じで崩せてチャンスを作れていたので、点は入ると思っていた。0-2で負けていて苦しんだけど、あの時間で森田と良い感じでワンツーができた。シュートは、感覚。どこを狙ったとかはなかったんですけど、それがGKの股を抜けたので、良かったです」

 2点差で折り返していれば、相手は反撃に備えることができただろう。前半のうちに1点を返すことができたのは、大きかった。木下は、昨年はボランチでパスをさばく役だったが、今季からサイドMFで起用され、得点力がアップ。「ゴールに向かう姿勢は昨年より上がって、味方を上手く使いながらゴールを狙えるようになってきた」と自信を深めて来ている。埼玉県予選の準々決勝から5試合連続のゴール。以前の面影はなく、危険な点取り屋としての一面を身につけつつある。

 後半17分に2-2に追いついた3分後、再び木下のミドルが火を噴いた。左サイドから1年生MF須藤直輝がドリブル突破を仕掛け、相手と接触してこぼれたボールを左足で迷わずゴールへたたき込んだ。藤島崇之監督からも積極的なシュートを求められているという木下は「左からチームで崩してくれて、最後にこぼれて来たのを思い切って打っただけ」と話したが、優勝候補を撃破する決勝点となった。

 試合終了間際には、思い切って3発目を狙ったが枠の外。決まっていればハットトリックだったが、次のゴールは、3回戦にお預けとなった。翌9日の3回戦は、札幌大谷高(北海道1)戦。木下は「新人戦や関東大会では結果が良くなかったけど、この大会の県予選から調子が出て来た。全国大会に来てから得点力も上がって、今は一番良い状態」と自信を示した。

(取材・文 平野貴也)
●【特設】高校総体2018

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