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[MOM2585]関東一MF小関陽星(3年)_技ありの左ミドル、ボランチ経験で進化したアタッカーが先制点

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関東一高MF小関陽星は先制点を決めた。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.8 総体2回戦 米子北高 1-2 関東一高 上野]

 前半の半ばが過ぎた頃だった。次第に関東一高の優位が見えて来た前半27分、MF小関陽星(3年)は、味方に縦パスを入れると、動き直して角度を変えてボールをもらい直し、相手をかわして左足でゴール左上を狙った。弧を描いたボールは、クロスバーの下から吸い込まれるようにゴールへ飛び込んだ。初戦の硬さを取り、試合の優位性を決める、重要な先制点だった。

 小関は「最近は、パスから入ってしまうことが多かったけど、一度ボールを受けたときに相手がちょっと前にいた。だから、1回離して、もう1回受け直したら、自分の前に少しスペースが空いたので打った。(池田)健太につけてワンツーは、ずっとイメージがあって、いつも通り。最近はなかなか出せていなかったシュートなので、全国大会で決められて良かった」と得点の手ごたえを話した。

 1年時は、ドリブル中心のアタッカー。2年時は、ボールキープ力を生かしてボランチでゲームメークを学んだ。そして、最終学年の今季は、ポジションを1つ前に戻して、シャドーストライカーを務めている。ゲームメークとフィニッシュの両面に、個人、組織で関わる役割を担うキーマンだ。

「昨年の冬(の全国高校選手権)は、1回戦で負けて、あっという間に終わってしまった。今年は、自分たちの代だし、上まで行きたい。でも、今までの経験を踏まえて、先を見過ぎずに目の前の相手を倒そうと思っていた」と1年時から積み重ねて来た経験を、ピッチ内外で生かして勝ち上がりを狙う。

 翌9日の3回戦では、日章学園高(宮崎)と対戦する。「後半の最後は、僕たちが先に1点を取れば、それで勝てた。でも、決め切れないで、逆に1点を返されて苦しくなってしまった。追加点を取らないと、上にはいけない」と課題を指摘し、次戦に気持ちを切り替えていた。

(取材・文 平野貴也)
●【特設】高校総体2018

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