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引いた相手は難しい…U-21代表DF立田悠悟「シンプルも必要」

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U-21日本代表DF立田悠悟(清水)

[8.14 アジア大会GL第1節 U-21日本1-0ネパール チカラン]

 圧倒的にボールを支配しながらも、生まれた得点はわずかに「1」。守備に重心を置いたネパールを崩し切れずに最少得点に抑え込まれた。自らは本職の守備で完封と結果を残したU-21日本代表DF立田悠悟(清水)は今後、似たような相手との対戦した際のことを考えて、「攻撃の幅をもっと広げていきたい」と口にした。

 ネパールのシュート数を1本に抑えたように守備の時間は短かったが、その分ボールに触れる回数は多かった。しかし、時には6バックとなって日本の攻撃をはね返すネパールの守備に手を焼き、効果的な攻撃を仕掛けられない。最終ラインの選手にボランチが加わってボールを回すが、攻撃をなかなかスピードアップさせられなかった。

「あれだけ引かれると…。自分たちの選択肢が少し少ないかなという感じはあったし、自分たちがもっと起点にならないといけなかった」

 だが膠着状態を打破しようと、前半25分にはスルーパスからFW上田綺世(法政大)のシュートを導き、後半35分には鋭いミドルシュートを枠内に飛ばした。「あれだけ引かれている中でも、自分がシュートを打ったのもそうだし、シンプルな攻撃も必要だと思う。簡単にシュートを打ったり、クロスを入れたり、幅を広げた攻撃をしていかないと、引いた相手に対しては難しくなってくる」。今後はショートパスをつなぎつつ、状況に応じてシンプルな展開を組み込む必要性を説いた。

 この意見は他の選手も口にしており、上田は「チームとして、もうちょっと大胆にクロスを上げたり、長いボールを入れるのも面白かったかもしれない」と語り、MF三好康児(札幌)は「足元だけにならずに、裏を狙う選手をシンプルに使ったり、クロスから得点を狙うところは、これだけ引かれると大事になってくると感じた」と振り返っている。

 最少得点に終わり、「欲を言えば、もう1、2点取って終わりたかった」と唇を噛んだ立田だが、一方で「ポジティブに考えると、ゼロで初戦を終えられたのは今後につながると思う」と1-0での白星発進を前向きに捉えた。

(取材・文 折戸岳彦)
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