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20日ほど前までは本拠地…名古屋DF金井、「気負いなかった」も、ドフリーを豪快に外す

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古巣戦に臨んだDF金井貢史とFW前田直輝

[8.15 J1第22節 横浜FM1-2名古屋 日産ス]

 決まった!と思った。前半41分、右サイドをDF宮原和也がジョーとのワンツーで突破。中央のFW前田直輝にパスを出すと、ボールは左サイドで完全にフリーになっていたDF金井貢史に展開された。

 しかし右足から放ったシュートを大きく枠上に外してしまう。金井は「あそこで決めていれば試合展開も楽だったので、決めないといけなかったなと思います」。勝ちはしたものの、その後同点に追いつかれたこともあり、しっかりと反省した。

「気負いはなかった。今日もアウェーという気はしなかった。僕自身はホームだという気持ちでやっていた。ただ景色が逆になったので、不思議な感覚でしたけど、勝てて良かったです」

 20日ほど前はこの日の敵であるトリコロールのユニフォームを身にまとっていた。名古屋には7月25日に完全移籍。出場機会を減らしていた中での苦渋の決断だった。

 だが新天地に移ると、いきなり本領発揮。8月11日の鹿島戦では2ゴールを決めて、チームを勝利に導いた。「もともとすぐに馴染めるタイプ」と自身を分析した金井は「サポーターに早くあいさつ代わりのゴールが出来たのかな」と笑顔で振り返る。

 すでに赤鯱の戦士。この日は後輩の19歳MF山田康太に激しく当たる場面もみられた。これについては「普通ですけど」ととぼけたものの、「一回ガツンとやっとこうかなと。康太も分かっていると思う」とニヤリとしていた。

 また金井とともに今夏加入、昨季まで横浜F・マリノスに所属していた前田直輝にとっても、特別な一戦になっていた。ただここまで加入直後とは思えないパフォーマンスの良さを見せていたが、この日は得点に絡むことなく、後半24分に途中交代した。

「気持ちが入り過ぎた。やっぱり日産スタジアムに入ると高ぶるものがありました。もっと成長した姿を見せたかった」と唇を噛んだ前田。チームが最下位を脱出したことについても「まだ通過点。半年が終わったときにどうなっているかが大事。一試合一試合というのは変わらないです」と改めて気を引き締めていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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