beacon

ベトナムを“かき回した”岩崎悠人「停滞するのは嫌だった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-21日本代表MF岩崎悠人(京都)

[8.19 アジア大会GL第3節 U-21日本0-1ベトナム チカラン]

 後半開始からピッチに送り込まれるとエンジン全開。U-21日本代表MF岩崎悠人(京都)は、4-3-2-1のトップ下の位置に入りながらも前後左右にピッチ狭しと駆け回った。

 前半はベトナムのハイプレスに苦しめられ、攻撃が停滞。シュートもMF原輝綺(新潟)が自陣から放ったロングシュート1本に抑えられた。しかし、「選手の勇気や球際で勝つという気迫、ルーズボールへの予測の一歩、そういうところは後半ギアが上がった」(森保一監督)という後半は序盤から相手を押し込む時間帯が続いた。

 その展開の中で岩崎は「後半押し込み、停滞するのは嫌だなと思ったので、背後に抜けたりサイドに流れたりして、かき回すような動きを意識した」。その言葉どおり、相手マーカーを引き連れ、中央からサイドに流れる動きや背後への動きでスペースを生み出す。自身がボールを呼び込む場面こそ限られたが、「おとりでも全然。僕の前には1トップ(FW前田大然)がいたので、そこにつけてもらえば良かった」と攻撃を活性化しようと動きを止めることはなかった。

 後半35分にはDF杉岡大暉(湘南)のパスを中央のスペースで受けると、MF三好康児(札幌)へとつなぎ、三好のパスから前田がネットを揺らす。これはオフサイドの判定に取り消されたものの、「その前に裏に抜けたりして相手をかき回せたからこそ、(パスを受けるスペースが)空いたと思う。ゴールにはならなかったけど、あの流れは良かった」と一つの攻撃の形が見えたようだ。

 しかし、パキスタン戦に続く自身のゴールは生まれずにチームも0-1の完封負けを喫した。「良い形は作れたけどシュートが少なかった。打ち切ることも必要だし、もっとゴールに向かって行くプレーを増やしていかないといけない」。この日の敗戦を無駄にしないためにも、24日の決勝トーナメント1回戦マレーシア戦での爆発を狙う。

(取材・文 折戸岳彦)
▼第18回アジア大会特集ページ

TOP