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[SBSカップ]地元・静岡ユースは攻守で会場沸かせるも、PK戦でU-18オーストラリア代表に惜敗

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静岡ユースは攻め続けるも、FW水野颯太(常葉大橘高)の右足シュートがクロスバーを叩くなど得点できずに惜敗

[8.19 SBSカップ第3節 静岡ユース 0-0(PK3-4)U-18オーストラリア代表 草薙陸]

 19日、「2018 SBSカップ国際ユースサッカー」最終節が静岡市の草薙陸上競技場で開催され、地元の静岡ユース(U-18静岡県選抜)はU-18オーストラリア代表と対戦。0-0で突入したPK戦の末、3-4で敗れた。静岡は1勝2敗の勝ち点4で3位。オーストラリアは同2の4位で大会を終えた。

 県選抜チームながらU-18パラグアイ代表との初戦をPK戦の末に制し、U-18日本代表との第2節も相手に得点を与えずPK戦での惜敗。地元観衆の前で存在感ある戦いを見せている静岡ユースは、最終節で2勝目と逆転優勝を目指した。

 序盤はオーストラリアにボールを握られる時間の続いた静岡だが、徐々に取りどころが定まり、良い形での攻撃を増やしていく。8分にインターセプトしたMF坂本康汰(藤枝東高)がロングシュートを放つと、MF神田凜星(静岡学園高)やFW齊藤聖七(清水ユース)が絡んでのパス交換からオーストラリアゴールに迫っていった。

 13分には右SB鈴木大晟(常葉大橘高)のサイドチェンジからカットインしたFW水野颯太(常葉大橘高)が右足シュート。サイドからチャンスを作り、一瞬の動きでDFのマークを外す齊藤がシュートへ持ち込んだ。

 守備面も速攻の増えた相手を封殺。対人で強さを発揮するCB山田梨功(浜松開誠館高)とカバーリングが安定したCB平松航(磐田U-18)、中盤で相手の攻撃を遅らせていたMF清水綾馬(静岡学園高)を中心に守り、前半を0-0で折り返した。

 静岡は後半開始直後にも神田の右アーリークロスから齊藤が決定的な右足シュート。そして153cmのテクニシャン、神田がDFの股抜きドリブルからシュートへ持ち込んで会場を沸かせる。オーストラリアにカウンターからシュートを放たれるシーンもあったが、無失点を継続。静岡は個々の特長とコンビネーションを交えた攻撃で攻め続ける。

 だが、相手を崩しながらも最後の局面での精度を欠いた。30分には、細かくパスを繋いでから水野の放った右足シュートがGKの手をかすめてクロスバーをヒット。その後も多くのチャンスを作ったのは静岡の方だったが、1点を奪うことができず。0-0で突入したPK戦ではGK梅田透吾(清水ユース)が相手の1人目を止めたものの、2人が失敗して3-4で敗れた。

 国体静岡県選抜監督として彼らを小学生時代から指導してきた渡邊勝己監督(清水東)は「楽しかったですね」とコメント。好守と、観衆を沸かせるような攻撃を幾度も見せていた選手たちについて「僕がやりたかった、イメージしていた形にやっとなったかなと思います」と目を細めていた。

 主将の清水は3試合で1失点の守備面に及第点を与えた一方、攻撃面については「最後滑ってでも決めるところとか、決定力を磨いていきたい」。静岡県選抜としての活動はこれが最後。それぞれがチームに戻ってこの貴重な経験を活かす。

(取材・文 吉田太郎)
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