[8.19 SBSカップ第3節 U-18日本代表 1-2 U-18パラグアイ代表 草薙陸]

「ビビらんと運ぶところとか、他のSBにはないところを出そうと思っていました。一緒だったら僕が呼ばれている意味は無いと思うんで、僕のいいところは運んでゴール前に繋げるところなのでそこを出そうと」

　U-18日本代表に初招集された左SB起海斗(興國高、山口内定)は“本番タイプ”なのだという。練習では上手くいかなくても、試合では持ち味のキープ力、前に進む力を活かしてチームの力になっている。今回の代表活動でも、練習より試合で「やるな」と周囲に思わせるプレーをしてアピールした。

　静岡ユースとの第2節でボールを運ぶ部分など攻撃面で力を発揮した左SBは、SBSカップ優勝を懸けたU-18パラグアイ代表戦でも左SBとして先発出場。パラグアイとの激しい攻防戦の中でもボールを落ち着かせ、鋭く前進するなど、「他のSBにはない」という強みを発揮し、攻撃に厚みを加えていた。

　本人も「楽しかった」というパラグアイ戦。ただし、試合は1-2で競り負け、クロスの本数を増やせなかったことを「心残り」と悔しがった。初めて招集された年代別日本代表でより自分の良さを発揮し、チームの勝利に貢献したかったという思いがある。

　今後、代表定着することへの意欲について「めちゃくちゃ思います。レベル高いんで、自分の成長しかならないと思うんで、また招集されたら全力でやります」とコメント。大阪の新鋭、興國高の選手権初出場という目標同様に、自身の代表でのステップアップも貪欲に目指していく。

　9月には高校選手権大阪府予選初戦を迎える。すでに起、FW村田透馬(岐阜内定)、FW中川裕仁(愛媛内定)と3選手がJクラブ内定している注目校を全国に導くことができるか。「絶対に行かないとヤバい。興國の1強になるように、(大阪予選は)圧倒して勝ちます」と気合十分。村田が特別指定選手としてJ2デビューを飾ったことも刺激に、上を目指して飛躍を遂げる。

(取材・文　吉田太郎)

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