チェルシーのオーナーを務めるロマン・アブラモビッチ氏が、同クラブの売却に動く可能性が出ているようだ。イギリス『デイリー・メール』などが伝えている。

　『タイムズ』の報道では、アブラモビッチ氏はチェルシー売却に備えて、ニューヨークの銀行『レイン・グループ』と連携し、クラブの評価額を選定。新オーナーを探しているかどうかは不明も、その価格は20億ポンド(約2860億円)と評価されたようだ。

　アブラモビッチ氏は2003年、当時1億4000万ポンド(現在のレートで約200億円)と言われる価格でチェルシーを買収。同氏の資金力を武器にチェルシーは順調に規模を拡大させ、2011-12シーズンにはクラブ史上初のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げた。しかし、近年はさらに豊富な資金力を誇るマンチェスター・シティやパリSGが移籍市場をにぎわせている。

　また、アブラモビッチ氏は今年発生した元スパイ毒殺未遂事件によって悪化したとも伝えられるロシアとイギリスの緊張関係を受けて、イギリス入国ビザが更新できず、同国に長期滞在ができないことが報じられた。これに伴い、チェルシーの本拠地であるスタンフォード・ブリッジ改修計画への資金投入も見送られている。さらにチェルシーは昨シーズン、CL出場権獲得を逃した。アブラモビッチ氏のチェルシーに対する熱も冷めつつあるのだろうか。

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