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J1歴代年少2位初弾久保建英「ビギナーズラックにならないように」…イニエスタは無言で会場去る

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初ゴールを決めた久保建英は真っ先に監督のもとに走って行った

[8.26 J1第24節 神戸0-2横浜FM ノエスタ]

 注目の“元バルサ対決”。J1初ゴールを決めたMF久保建英に対し、MFアンドレス・イニエスタは好機を演出したが、勝利に導くことは出来なかった。悔しさの表れか、試合後のミックスゾーン、多くの報道陣に囲まれる久保の後ろを、イニエスタは無言で後にした。

 今夏加入した17歳が、横浜F・マリノスの降格圏突入危機を救った。後半11分、久保はエリア内でMF松原健からのリターンパスを受けると、迷わず左足を振り抜く。「松原選手が切り返したので、ちょっと下がろうと思った。緊張もありましたけど、落ち着いて決めるだけでした」。豪快なシュートは流れを引き寄せる先制弾となった。

 久保は今季もFC東京でスタートしたが、出場は主にJ3リーグ戦。J1での出場は4試合にとどまった。試合に出たい――。17歳にしてJ1他クラブに武者修行に出ることを決めた。

「自分が決めたことで結果が出なかったらやっぱりダメじゃんと言われてしまう」

 何よりも欲しかった結果。横浜FMでの初出場となった22日の天皇杯ではアシストを記録。そしてリーグ初先発となったこの日の神戸戦で、J1初ゴールを決めて、チームの連敗を止めてみせた。

 ゴール後には一目散にベンチ前に駆け出し、アンジェ・ポステコグルー監督に抱き着いて喜びを爆発させた。「ゴールを決めたら監督のところに行こうと決めていた。快く受け入れてくれた監督に感謝したかった」。

 イニエスタとの“対決”については、「イニエスタ選手はトップチームでやっていて、自分は下部組織をかじったくらい」ということもあり、「おこがましい」と苦笑い。それよりも「今日は緊張しなかった。それがダメだったのかなと思う」と序盤の出来に反省が多いと自らに課題を課す。

「これがビギナーズラックにならないように頑張ります」

 プレッシャーのかかる中で結果を出せるのはスターの証。去り際、報道陣に向かって「久保君じゃなくて、久保建英でお願いします」とにこやかに注文をつけた久保。久保建英がプロサッカー選手としての階段を確実に上っている。

1 15歳11か月28日 森本貴幸(東京V) 04年5月5日 対市原
2 17歳2か月22日 久保建英(横浜FM) 18年8月26日 対神戸
3 17歳7か月01日 稲本潤一(G大阪) 97年4月19日 対清水
4 17歳7か月04日 阿部勇樹(市原) 99年4月10日 対神戸
5 17歳7か月27日 宮吉拓実(京都) 10年4月3日 対C大阪
※所属は当時

(取材・文 児玉幸洋)
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