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「伸びてきた」快足MF中山2発。指標となる鹿嶋フェス優勝で自信得た八千代が3-0勝利

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八千代高はMF中山将希(右端)の2得点などで勝利

[8.25 千葉県1部L第10節 八千代高 3-0 市立船橋高B 日体大柏高G]

 25日、高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ 2018 千葉1部リーグ第10節で八千代高市立船橋高Bが対戦。八千代が3-0で快勝した。

 八千代は8月に開催された鹿嶋サッカーフェスティバル2018 ユースの部で優勝。この日2得点の快足MF中山将希(3年)は「(監督の)豊島(隆)先生から『鹿嶋カップで優勝できれば、選手権もいい結果を出せる』と言われていた。チームにとっても自信になった」と口にする。

 過去には鹿嶋フェスティバルで優勝した年に選手権予選で優勝し、全国出場。秋へ向けた指標となっている大会で優勝したこと、課題だった守備面が向上したこと、また豊島監督が「伸びてきた」と説明する中山やFW成澤和真(3年)らの成長もあって、チームは雰囲気良く秋のシーズンへのスタートを切ることができている。

 この日の前半は下級生8人が先発した市立船橋Bに押し込まれる時間帯もあったが、ショートカウンターからMF青木奏人(2年)のパスで一気に抜け出した中山が先制ゴール。「好きな選手はムバッペ。スピードでちぎって決められた」という中山のゴールでリードを奪った八千代は前半を1-0で折り返す。

 後半、ボールを支配する市立船橋はロングスローやFW森英希(2年)の抜け出しなどを交えて多彩な攻撃を繰り出してきた。だが、八千代はCB中井悠大朗(3年)やCB鴫原悠真(3年)、GK関本海(2年)を中心に弾き返したほか、前線からの守備で相手選手を挟み込んでボールを奪い取る。

 そして速攻、サイド攻撃からチャンスを作り返していた八千代は終了間際、成澤が左サイドでDF2人を抜き去ってラストパス。中央でフリーの中山がこの日2点目を挙げると、さらに相手ハンドで得たPKをMF飯村晴季(2年)が右足で決めて3-0で勝った。

 八千代は現在、エースFW吉田奨(3年)が負傷離脱中。その中、課題の守備面向上とともに夏の遠征でチャンスを得た中山が久々の先発機会で2得点と結果を残した。中山は「スタメンで出たいし、出続けたい。次も出場機会もらえたら結果を出して、最終的に選手権で吉田と自分の両SHでリベリとロッベンみたいにやっていければいい」。同じくスピードのある吉田と、バイエルンの両サイドアタッカーのように2人でチャンスを作り、ゴールも決める意気込みだ。

 14年度から関東大会予選で3連覇した八千代だが、選手権予選は12年度に優勝した後は流通経済大柏高と市立船橋高のプレミアリーグ勢に千葉県代表の座を奪われている。それだけに「選手権(の千葉タイトル)は獲りたいなと思っています」(中山)。今年の公式戦ではまだ結果が出ていないものの、プレミア勢2校やインターハイ予選優勝の習志野高に負けない力を持つ八千代が、ジンクスも味方に選手権切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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