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Jスカウト、ライバルからも注目される2年生、桐光学園FW西川は2ゴールも反省

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後半6分、桐光学園高FW西川潤が左足で同点ゴール

[8.26 プリンスリーグ関東第10節 桐光学園高 2-5 前橋育英高 桐光学園高G]

 試合の行われた神奈川・桐光学園高グラウンドにはJ1、J2の強化担当者が多数訪れていた。その視線の先にいたのは桐光学園FW西川潤(2年)。インターハイで強烈なインパクトを放ち、桐光学園を準優勝へ導いたFWは注目度が一気に高まっている印象だ。

 名門・桐光学園で1年時から10番を背負い、年代別日本代表でもエースとして期待をされてきた。180cmの高さとスピード、テクニックを併せ持ち、自ら突破し、パスも出せて、ゴールも連発することができる稀有な才能。大活躍だったインターハイ後、日常から知名度が上がったことを実感している西川は、この日の試合中も前橋育英高のDFたちから「インハイお疲れ様」「凄かったな」と声を掛けられたという。早くも、同世代のプレーヤーやサッカーファンからも注目を浴びるプレーヤーになってきている。

 その西川はこの日、強豪・前橋育英相手に2得点。試合開始直後に両チームのファーストシュートとなる左足シュートを放つと、0-1の前半36分に自ら獲得したPKを左足で決める。さらに1-2の後半6分には、左中間を抜け出したMF阿部龍聖(3年)の折り返しを左足でゴールに流し込んだ。

 2度の同点ゴールを決めた西川は、後半16分にも阿部のスルーパスで抜け出してGKとの1対1になった。瞬時の判断でループシュートを選択し、ボールは鮮やかな軌道を描いてゴールへ向かったが、わずかに枠外へ。「あそこ入っていれば流れもガラッと変わっていたと思う。決めきっていれば……」。ボールを持てばDF2人がついてくるような状況の中でも2得点。だが、このシーンの他にも決定機があった。もっと周囲を使えればという思いもある。終盤の3失点によって敗れただけに、エースは敗戦の責任を口にしていた。

「インターハイ準優勝という肩書はもう忘れて次に進むしか無い」。先のことを考えるよりも目先のことに全力で取り組むFWはインターハイから切り替えて次なる成長を目指している。西川獲得を目指すJクラブからは練習参加などの問い合わせが続出するなど慌ただしくなっているが、「プレッシャーはないです。逆に嬉しい気持ち」。注目度が増しても、それで姿勢が変化することはない。

 順当にAFC U-16選手権(19年U-17ワールドカップアジア最終予選、マレーシア、9月20日~10月7日)のU-16日本代表メンバー入りを果たせば、スカウト陣がマレーシアまで押し寄せることになりそう。その中でチームメートや海外の選手から刺激を受けながら活躍し、世界切符獲得に貢献すること。ブレずに成長、結果を求め続けて、大目標の選手権に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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