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伊藤翔が2発!! 下位で苦しむ横浜FM、3か月半ぶりホーム白星

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ミスを突いたFW伊藤翔が3点目を決めた

[9.1 J1第25節 横浜FM3-1柏 日産ス]

 J1リーグは1日、第25節2日目を各地で行い、ともにJ1残留を争う横浜F・マリノス柏レイソルが対戦した。勝ち点3差に迫っていた15位の横浜FMが3-1で勝利し、得失点差で上回って順位を逆転。ホームでの白星は5月19日以来、3か月半ぶりとなった。

 横浜FMは3日前に行われたJ1第18節延期分の清水エスパルス戦(●1-2)から“中2日”での一戦。スタメン5人を一気に入れ替え、出場停止明けのDF扇原貴宏、MF松原健、FW伊藤翔、FW仲川輝人、FWオリヴィエ・ブマルが名を連ねた。

 対する柏は久しぶりの大勝をおさめた前節長崎戦(○5-1)と同じスターティングメンバー。前節で2得点を挙げたFWクリスティアーノ、キリンチャレンジカップ2試合に臨む日本代表に選出されたFW伊東純也らが名を連ねた。[スタメン&布陣はコチラ]

 第22節名古屋戦(●1-2)から4試合連続で3バックのシステムを採用していた横浜FMだが、この日はDFデュシャンの出場停止もあって4-3-3でスタート。立ち上がりは思うようにボールを握れず、最終ライン裏に抜け出され、伊東やクリスティアーノにチャンスをつくられた。

 前半11分、横浜FMはMF喜田拓也のスルーパスにブマルが抜け出し、右足シュートがクロスバーに直撃。その後はペースを取り戻し、サイドを広く使ったパス回しから次々にシュートを狙った。だが同27分、左サイドバックのDF山中亮輔が負傷。代わりにMF大津祐樹が送り出され、喜田が最終ラインに入った。

 それでも前半30分、アクシデントを乗り越えた横浜FMが先取点を獲得する。左サイドを突破したブマルが低いクロスを中央に送ると、ニアに飛び込んだ伊藤がわずかにタッチ。相手守備陣ともつれ合いながらもゴールに流し込み、自身にとって7試合ぶりのゴールが決まった。

 一方の柏は自陣にブロックを敷いて我慢の時間帯。だが、ひとたびボールを奪えばDFパク・ジョンスのロングフィードから右サイドの伊東に通し、鋭いドリブル突破から次々にチャンスをつくる。前半39分にはMF江坂任、同43分には伊東が決定的なシュートを放ち、ややポジティブな形でハーフタイムを迎えた。

 後半はさっそく柏がチャンスをつくった。開始20秒、DF松原健の中途半端なパスを伊東がカットし、フリーのクリスティアーノが左足シュート。DFチアゴ・マルチンスがなんとか足に当て、跳ね返ったボールをGK飯倉大樹がキャッチした。その後は落ち着きを取り戻した横浜FMが前に出た。

 後半10分、ゴール左斜め前からのFKをMF天野純が蹴り込み、相手クリアボールに走り込んだ松原がミドルシュート。これはGK桐畑和繁が横っ飛びではじき、ポストに跳ね返ったボールにはDF畠中槙之輔が詰めたが、アシスタントレフェリーはオフサイド判定を下した。

 それでも横浜FMは後半14分、中盤低めに下がった大津が右サイド裏に縦パスを入れ、伊藤がフリーで突破。大きなサイドチェンジがブマルに通ると、2列目から走り込んだ天野が落としを受け、落ち着いた左足シュートでファーサイドに流し込んだ。

 リードを2点に広げた横浜FMは後半19分、2点目に絡んだブマルを下げてFWユン・イルロクを投入。柏は同20分、江坂に代わって前節で来日初ゴールを決めたケニア代表FWオルンガを入れ、システムを3トップに変更した。

 左ウイングに入ったクリスティアーノを中心に攻めた柏は後半27分、MF手塚康平のロングパスからつくったチャンスで1点を返す。左サイドからのスローインをクリスティアーノが入れ、ニアで受けたオルンガが振り向きざまのクロスを配給。ゴール前に走り込んだMF瀬川祐輔がワンタッチで合わせた。

 勢いに乗る柏は前線に容赦ないロングボールを蹴り込み、敵陣でのプレー機会を増やしていく。ところが後半33分、自陣でのクロス対応をしたパク・ジョンスが桐畑とお見合いし、あいまいになったボールを伊藤がプッシュ。ミスにつけ込んだ横浜FMが再びリードを広げることに成功した。

 このままでは勝ち点で並ばれてしまう柏は後半36分、交代カードを使い切る2枚替えを敢行。手塚に代わってFW山崎亮平、DF高木利弥に代わってDF亀川諒史を入れた。

 横浜FMは同37分、右サイドから猛烈な突破を見せた仲川がPA内で倒されるもノーファウル。だが、相手GKがバックパスを手で扱ったため間接FKを獲得した。ゴール前に人数をかけて固める柏に対し、天野が軽く出して扇原が強烈なシュートをお見舞い。だが、相手守備陣にかろうじて阻まれた。

 横浜FMは後半 42分、仲川に代わってこの日が誕生日のMF中町公祐を投入。柏はシンプルな攻撃からオルンガが何度もゴール前に顔を出すが、なかなか得点に結びつけることができない。結局スコアはそのまま動かず、国際Aマッチウィークのリーグ戦中断期間を明暗が分かれた形で迎えることとなった。

(取材・文 竹内達也)
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