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味スタ凱旋の鳥栖GK権田修一、FC東京時代の残留争いを反省 「下を見るんじゃなく…」

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無失点に抑えたFC東京GK権田修一

[9.2 J1第25節 FC東京0-0鳥栖 味スタ]

 自身にとって2度目の味スタ凱旋。サガン鳥栖GK権田修一は古巣FC東京をシャットアウトし、貴重な勝ち点1獲得に大きく貢献した。試合後には、関わってくれた人々への感謝を述べ、翌3日に始まる日本代表合宿に向けて「元気な姿を見せたい」と意気込んだ。

 中学時代から16年間所属したFC東京との別れは2017年。SVホルンへの期限付き移籍から戻ってきた直後、欧州移籍を志して契約解除を申し出るという形だった。だがその後、所属先が思うように決まらず、そのまま鳥栖からのオファーを受ける形となった。

「僕にとって特別なクラブ。いまはサガン鳥栖の選手ですが、いまもFC東京のことは好きですし、応援しています。味の素スタジアムには中学生から見に来て、応援していたスタジアム。特別な想いはあります」。

 昨年4月の“凱旋試合”はほろ苦いものだった。古巣サポーターのブーイングに襲われる中、気合いが空回りしてミスを連発。白星をつかみかけながらも3-3で引き分けた試合後、涙を流しながらFC東京サポーターのスタンドに“電撃移籍”を謝罪した。

「去年はバタバタ試合になったので……」と振り返った権田だったが、2度目の帰還では無失点に抑え、悔しかった記憶を乗り越えた。勝ち点1は前回と同じ。それでも「勝ちたかったけど、良い試合ができて良かった」とすがすがしい表情を見せた。

 話は味スタ凱旋にとどまらず、2010年にFC東京で経験したJ2降格にも及んだ。前日の試合でガンバ大阪、横浜F・マリノスがそろって勝利しており、鳥栖は勝ち点で離される形となったが、「下を見るんじゃなく、勝ち点を取ることを考える」とキッパリ。それは前回の残留争いの反省からだった。

「FC東京の時は、試合が終わったらすぐに他の試合の結果を見るというのがチームとして良くなかった。『最低勝ち点40は重ねないと』というのは今も他の選手に言っていて、あと5勝して40以上にするのが目標」。まずはチームの結果に集中していく構えだ。

 ここからリーグ戦は約2週間の中断を迎え、昨年12月以来9か月ぶりとなる日本代表合宿に合流する。「元気にサッカーをしている姿を見せたいというのが、自分がサッカーをしている意味。FC東京、サガン鳥栖、そして1年いたSVホルンの人たちに元気な姿を見せたい」と決意を語った。

(取材・文 竹内達也)
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