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[MOM548]明治大MF安部柊斗(3年)_タレント軍団の心臓

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“明治大の心臓”MF安部柊斗

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.7 総理大臣杯準決勝 明治大3-0大阪学院大 ヤンマー]

 公式戦では小学生以来のヘディングでのゴールだという。「健人!健人!」。明治大のMF安部柊斗(3年=FC東京U-18)は自身のチャンスメイクから同学年のMF中村健人(東福岡高)の名前を連呼してマイナスクロスを要求。ゴール前には相手選手が揃っていたが、ふわりと上げられたクロスに勢いよく飛び込んだ安部に誰も競りに行けず。安部は豪快なヘディングシュートをゴールに突き刺した。

 注目の2020年東京五輪世代。先日まで行われていたアジア大会に出場したU-21日本代表には大学生5人が参加。同学年のMF三笘薫(筑波大)やFW旗手怜央(順大)とは、普段関東リーグでしのぎを削る。だがその2人はすでに川崎フロンターレへの2年後の入団内定を決めている。安部自身に焦りがあるわけではないが、「早く決めたい」という素直な思いものぞかせる。

「下部組織出身なので一番はFC東京に戻れたらという気持ちはあります。内心は早く決めたいけど、焦らずに積み重ねが大事なのかなと思っている。積み重ねの部分を評価してくれれば、クラブも決まるのかなと思います」

 ポテンシャルの高さは誰もが認めるところ。Jリーガーの卵がスタメンに多数並ぶタレント軍団の明治大にあって、栗田大輔監督も「うちのチームの心臓」と一目置くプレーヤーだ。それだけに「今日はミスが多かった」と指揮官。周囲の要求も自ずと高くなる。

「監督も信頼して毎回のようにスタメンで使ってくれている。自分の特長は守備。明治の基準を見せていきたい。だから今日のようなミスをなくしていかないと、今後上のレベルでやっていけないと思う。(決勝では)理想はまた勝ちにつながる得点に絡んでいきたい。守備の部分では体を張って、ボールを奪って、チームのために駆け回りたいです」

(取材・文 児玉幸洋)
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