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「前半は耐えて、後半は…」甲府は狙い通りの展開も初の4強入りならず

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1トップで先発し奮闘した金園英学

[9.9 ルヴァン杯準々決勝第2戦 柏1-1甲府 三協F柏]

「前半耐える時間が長かった」。試合後にヴァンフォーレ甲府上野展裕監督が回想したように、柏の攻撃を受ける形になった前半。低い位置でボールを奪い返すシーンが多く、前線で1人待つFW金園英学をターゲットにボールを入れる。金園は柏のセンターバックの前のスペースでボールを受けていた。「相手の圧力があったので、1人で孤立してしまいがちだったんですけど……。もうちょっと1人でゴリゴリ行ってもよかったかなと思います」。2シャドーとの距離が空いてしまい、柏DFに囲まれる場面が多かったが、時間をつくりながら反撃の糸口を探った。

 それでもチームはセットプレーの流れから幸先よく先制点を奪い、2試合通じて3度目のリードを得た。2戦合計3-2としたハーフタイムでは、「ディフェンスラインをできるだけ上げて、チャンスをつくっていこう。もう1点取りにいこう、と送り出しました」と指揮官。後半開始と同時に、守備の時間が長くなって持ち味を発揮できなかった17歳のFW中山陸(東海大相模高3年)を下げて、MF小塚和季を投入する。「小塚にボールをピックアップしてもらってっていうのは僕たちの持ち味」(金園)。小塚がシャドーに入ったことでゴールに向かうパスが増えて流れを引き寄せる。

「前半はある程度耐えて、後半は自分たちのサッカーができるかなと話していた」という狙いどおりの展開になったが、後半16分に柏に同点ゴールを決められてしまう。これで2戦合計3-3。柏に2つのアウェーゴールを許しているため、柏にアドバンテージは移った。終盤は甲府が猛攻を仕掛け、修旅間際にはFWジュニオール・バホスがGKとの1対1を迎えたが、シュートは無情にもゴールポストに跳ね返された。

「(J1のチームは)みんなで攻撃して、みんなで守備をする。J2はどっちかというと引いてカウンター。去年J1でやっていた選手もやりやすさはあったと思う」と金園。チーム初となる準決勝進出はかなわなかったが、三協フロンテアスタジアムにつめかけた1000名を越すという甲府サポーターは、選手の健闘に惜しみない拍手を送っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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