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「自分が生き残るのに必死」と話す浅野に芽生えるリーダーの自覚

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試合会場で調整するFW浅野拓磨

 もう若手とは言ってられない。広島時代の恩師でもある森保一監督の下、攻撃のキーマンとして期待される日本代表FW浅野拓磨(ハノーファー)。ロシアW杯は最後の最後で落選したが、国際Aマッチ出場17試合は今回の代表メンバーの中でDF槙野智章の33キャップに次いで2番目に多い。攻撃陣では最多キャップの23歳は「自分が生き残っていくために必死」と覚悟を持って臨んでいる。

「大して自分が経験しているとも思っていないし、引っ張っていくぞということもない。まだまだ自分は必死に付いていくほうだと思っている」。とはいえ、リオ五輪という世界大会を経験し、W杯アジア最終予選にも出場。W杯本大会こそ出場を逃したが、4年後のカタールW杯に向けて日本の中心になっていくべき選手の一人でもある。

 森保ジャパンの初陣には東京五輪世代から3人のA代表初招集組も参加している。「どんどん下から出てくるなという感じはあるし、僕ら自身、刺激になる。年齢は関係ない世界だし、味方がいいライバルでもある」。下からの突き上げも感じながら、浅野自身、チームを引っ張る自覚は徐々に芽生えつつあるようだ。

「経験してきたことは事実としてある。チームが苦しいとき、うまくいっていないときに、率先してプレーや行動をしていきたいし、これまで自分が(先輩に)頼ってきたように、少しでも頼ってもらえるような行動をしていきたい」

 3-4-2-1をベースとすると見られる森保ジャパンだが、初陣となる11日のコスタリカ戦(吹田S)には4バックで臨む可能性が高い。シャドーやセカンドトップの位置でプレーすることになる浅野は「一瞬の隙を突いたり突かれたりするのがサッカー。僕は攻撃の選手として、その一瞬の隙を突いたり、相手の逆を突くことが求められている」と、ゴールへのイメージを膨らませた。

(取材・文 西山紘平)

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