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アジア大会3発の大学生FW上田が母校・鹿島学園を訪問。銀メダル報告し、後輩にエール

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U-21日本代表FW上田綺世(法政大)を中心に、鹿島学園高のA、Bチームの選手たちが記念撮影

 第18回アジア競技大会(インドネシア)で2つの決勝弾を含む3ゴールを決めるなど、U-21日本代表の銀メダル獲得に大きく貢献したFW上田綺世(法政大)が10日、母校・鹿島学園高(茨城)を訪問。恩師の鈴木雅人監督やコーチングスタッフに銀メダル獲得を報告し、選手権茨城県予選開幕を控えた後輩たちにエールを送った。

 鈴木監督とともにグラウンドに現れた上田は、後輩たちに向けて「戦うという気持ちが選手権は大事だと思う。優勝から見たら絶対に勝てないし、1回戦、2回戦勝って決勝まで勝ってようやく全国に出られる訳だから、一戦必勝でやること。まずは県予選で勝てるように、一人ひとりが役割を把握して、特長をしっかりと大会の中で出せるように、この一日一日を無駄にせずに自分を鍛えて成長して欲しいと思います」とメッセージ。チームとして一丸となって戦うことの重要性も語った上田はその後、後輩から「選手権では全国大会に出場できるように頑張るので、自分たちのことを応援よろしくお願いします」と言葉を受け、選手権全国大会の応援に行くことを約束していた。

 鹿島学園はこの日、上田が来校することもあって、ミーティング後に約40分間のトレーニングを実施。上田は後輩たちと触れ合いながら4対2の“鳥かご”や、クロスからのシュート練習に参加した。4対2ではDFを気にしてパスを躊躇する後輩にボールを要求。それを受けると余裕のある1タッチパスを通し、2タッチで難なくDF2人の間にパスを通していく。スピード感、技術の明らかな違いを見せつけたU-21代表FW。そして、シュート練習では打点の高いヘッドや迫力ある1タッチシュートに後輩たちから「オォー!!」という声も挙がっていた。

 上田はゴールを決めた韓国とのアジア大会決勝後、法政大が出場した総理大臣杯のために大阪へ向かったが、チームは上田が出場する前に初戦敗退。J1の6、7クラブによる争奪戦が始まっており、練習参加のオファーなど周囲は慌ただしくなっているが、この日は恩師である鈴木監督やスタッフ、後輩との会話やトレーニング、写真撮影を楽しんでいた。

 選手たちが刺激を受けたことを喜んでいた鈴木監督は上田に対して「ここからだ、という話はしました。怪我しないで焦らずに。(将来については)一度きりの人生なので大事に決断して欲しい」とエール。上田は帰京後、12日の関東大学サッカー後期リーグ記者会見に出席予定だ。注目集まる中で迎える関東大学リーグ戦へ向けて「前期はトゥーロン(国際大会、フランス)とかあって貢献できていない。大臣杯も自分抜きで負けてしまって責任を感じていますし、後期はより多くの試合に勝って優勝できるように。法政の一勝一勝に自分の力で貢献できれば良いと思っています」と意気込んでいた。関東大学リーグ後期は15日に開幕。前期2位の法大は16日に日立市民運動公園陸上競技場で駒澤大と戦う。

(取材・文 吉田太郎)

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