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日本vsコスタリカ 試合後の森保一監督会見要旨

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初陣に臨んだ森保一監督

[9.11 キリンチャレンジカップ 日本3-0コスタリカ 吹田S]

 日本代表は11日、森保一監督の初陣となるキリンチャレンジカップでコスタリカ代表と対戦し、3-0で快勝した。

以下、試合後の森保監督会見要旨

森保一監督
「まずは今日、我々が試合をできたということ、この試合の環境をつくってくださったスポンサーの皆様、運営等々に関わっていただいたすべての皆様に感謝したいと思います。そして、ここパナソニックスタジアムにお越しいただいたサポーターの皆様、全国で日本代表を応援してくださった皆様に感謝申し上げたいと思います。

 日本全国で自然災害で辛い思いをされている方々に、自分たちが走って戦う姿を見せて、粘り強く戦う姿を見せて、被災者の方々に励ましのエールを送る。そして、被災地で復旧、復興に尽力されている皆様に励ましのエールを送るということを選手たちは胸に刻み、ピッチ内でプレーを見せてくれた。結果をもって、我々を支援、応援していただいている皆様に勝利をお届けできて良かったと思う。

 チームとしても札幌で被災した中、選手、スタッフも準備することはそう簡単ではなかったと思うが、みんなが与えられた環境の中で最善の準備をしてくれたことが結果につながって良かったと思う。残念ながら札幌で試合はできなかったが、試合以上のことを学ばさせていただいたと思っている。感謝の気持ちを持って今日の試合に臨むことができたと思う。札幌で我々はホテルで被災したが、幸いホテルには自家発電があり、電気も使える状態だった。食事も震災があった日の朝食は取れなかったが、そのあとはすべて普通どおりに生活させていただいて、食事も取らせていただいた。ホテルの従業員の皆さんが被災して辛い思いをしている中、我々に対して手厚くサポートしていただいたこと、その経験ができたことは、試合ができなかったのは本当に残念だが、我々が多くの人に支えられてプレーできている、幸せにサッカーができていることを感じさせてもらえたことは今日の試合に生きたと思うし、今後のサッカー人生にも生きると思う。

 練習場でも被災された方々がサポートしてくださり、ここ大阪でも台風21号の影響で被災された方たちが我々のサポートをしてくださった。当初はJ-GREEN堺で練習を行う予定だったが、台風の影響で施設が使えなくなり、ガンバ大阪さんのグラウンドを急きょ使わせていただいた。そういったたくさんのサポートがあって、今日の試合に臨めたことに感謝したいと思う。長くなりましたが、今回の試合にあたり、これまでサポートしていただいたすべての皆さんに感謝の気持ちを申し上げたい。ありがとうございました」

─攻撃面の評価は?
「チームとして練習できる時間は限られていたし、コンセプトは選手に提示したが、そこで具現化するのは簡単ではない。選手たちはトレーニングでやったことを、それぞれにコミュニケーションを取って、チームとして発揮してくれたと思う。選手それぞれが持っている特徴をチームの戦い方の中で出してほしいということで、選手は積極的にプレーしてくれたと思うし、それぞれが持っている特徴を発揮してくれたと思っている」

─広島時代の3-4-2-1ではなく、4-4-2を選んだ理由は?
「一つの形にこだわってやるということもあるが、いろいろな形に対応してほしい、対応力を選手たちに持ってほしいという部分、柔軟な考え方を持ってほしい、臨機応変にやってほしいということも含めて、今日の形にした。しかしながら、システムで見られるとは思うが、サッカーをやる上での原理原則は攻撃も守備も変わらないと思うし、そこを選手たちが理解してくれて、今日トライしてくれたと思う。今日の形をやった部分では、私がロシアW杯にコーチの一人として大会に参加させていただいて、西野監督から多くのことを学ばせていただいた中で、学んだことをその先につなげるという意味でも私自身、トライしてやっていきたいと思って今日やらせていただいた」

─交代を後半23分まで待った理由は?
「時間は別として、流れの中で何が起こるか分からないので、臨機応変に私自身が対応する準備をしながら試合を見ていた。交代時間という部分では、考えていたところもあるし、そうでない部分もあるが、試合の流れの中で選手を少しでも多く試したいということと、その中で日本代表の勝利にこだわって、両方の部分で選手起用をしていった」

─守備はアグレッシブに前から取りにいっていたが、W杯を経験してこういうサッカーを目指していこうと思ったのか。
「私が西野監督から学ばさせていただいた部分もあるし、広島のときとは違うことも多いかと思うが、預かっている選手も違うので、それぞれの特徴をどう生かしていくかというところでの違いはあると思う。もう一つあるとすれば、アグレッシブにやりたいと常に思ってやっていたが、勝利すること、そのためにチームの力をどうやったら最大限に出せるかということは常に考えながらこれまでもやってきたつもりだし、これからもやっていきたい」

─1か月間、2つのチームを率いてきたが、選手のリアクションはどう感じたか。
「アジア大会を戦って、キリンチャレンジカップを戦って、8月11日に自宅を出てちょうど今日で1か月になるが、最初にアジア大会で東京五輪世代のU-21の若い選手とともに戦ってきたが、7試合マックスで試合ができて、1試合ごとに選手たちが成長していく姿、たくましくなっていく姿を感じさせてもらいながら戦うことができた。残念ながら優勝はできなかったが、選手たちが今持っている最大限の力を決勝の韓国戦で出してくれたと思うし、これから先につながる、まだまだ伸びしろがある、成長してもらわないといけない選手と一緒に戦えたと思う。東京五輪世代の選手は、どの選手に聞いても『金メダルを取りたい』と言っているので、金メダルを取ろうと思うなら、真夏の熱い中で6試合戦わないといけない。その意味でアジア大会で7試合、タフな日程の中で戦えたことは、チームにとっても選手個々にとってもスタッフにとっても、いい経験になったと思う。最後の韓国戦で戦った、あの試合の強度を東京五輪ではスタートから6試合やり続けなければならない。それは相当な覚悟をもってやらなければならない。もっともっとレベルアップしないといけないという素晴らしい経験ができたと思う。

 そこからこのキリンチャレンジカップのA代表に来て感じたのは、選手のクオリティーがやはり高いということ。それぞれのクラブでポジションをつかんでキャリアを積んでいる選手のレベルの高さは感じた。A代表の監督をやることで、そのレベルの基準、どういう高みを目指してやっていくか。はっきりと私自身の基準を持って東京五輪世代の選手に提示できる素晴らしい経験をさせてもらった。A代表の選手は技術と戦術理解力を持っているのはもちろんだが、今日選手たちが見せてくれたのは、戦う気持ち、自分の責任をまっとうする気持ちを持って、粘り強く試合を戦い抜くということ。メンタル面でも技術面でも、すべてを上げていかないといけないということを若い選手たちに伝えられる、いい経験になったし、A代表のレベルの高さを知ることができて、私自身も素晴らしい経験になった」

─日本代表の監督としてどんな気持ちで初陣に臨んだか。
「A代表の監督として、特別に思った部分もあるし、特別に思っていない自分もいた。日本代表として試合に臨める素晴らしい環境をサポーターの皆さんにつくっていただき、支援、応援してくださる方々にもこういう環境をつくっていただき、こうやって多くのメディアの皆さんにも注目していただき、そこからサッカーを発信してくださるということ。これもなかなかこれまで経験できなかったことで、特別な舞台に立たせていただいている、素晴らしい経験を自分はさせていただいているということを今、感じている。逆に特別でないと思っているところは私自身の気持ちは全然変わらないというところで、これまでもサンフレッチェ広島というクラブチームで監督をさせていただいて、一戦一戦を大事に戦っていこうということ、一戦一戦勝利を目指して最善の準備をする、試合でベストを尽くす。その部分においては、チリ戦がなくなり、(初陣が)コスタリカ戦になっても自分の中で変わるところはなかった。そこはこれまでの自分と変わらず、特別なものは感じなかった」

─あえて課題を挙げるなら。
「課題は、攻撃でももっと点を取れるだけのチャンスはつくっていたと思うので、そこはさらに決定力を上げていく、さらにチームとしてチャンスをつくっていくことをやっていかないといけない。守備の部分でも、選手たちに今日要求していたこと、選手たちがやらないといけないと思って臨んでくれたこと。戦う部分ということを言ったが、粘り強く戦い抜くという部分、無失点に抑えた部分は非常によくやってくれたと思う。ただ、相手のチャンスがゼロだったわけではないので、より我々にとってのピンチを減らすこと、相手にとってのチャンスを与えないということは上げていかないといけないし、すべてを上げていかないといけない」

─中島や南野のような新しい力がどんなものをもたらしてくれているか。
「先ほども言ったが、選手たちにはさらに多くの経験を積み上げてもらって、個として少しでも大きく成長してほしいと思う。今、2人の選手の名前が出たが、2人だけでなく、チーム全体としてアグレッシブに戦うことができていたと思う。攻撃の選手が攻撃できているというのは、守備の選手が頑張って攻撃の選手につなげていたというのがあってのこと。今日、選手たちには自分の良さを最大限に発揮してほしいと話したが、それと同時に自分の良さを生かすためには周りを生かしていく、周りと支え合って、つながり合ってプレーすることが自分の良さを出すことになると選手に話した。選手たちがそれを実践してくれたのは、監督として幸いなことだと思う」

(取材・文 西山紘平)

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