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[NB CHAMPIONSHIP U-16]戦う、走るをベースに個性発揮する青森山田が静岡学園に3発リベンジ!準決勝進出!

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前半21分、青森山田高FW粟津瑠来(左)が先制ゴール

[9.16 NB CHAMPIONSHIP準々決勝 青森山田高 3-0 静岡学園高 時之栖うさぎ島G]

「new balance CHAMPIONSHIP U-16/2018」は16日午後、準々決勝が行われ、前橋育英高(群馬)、昌平高(埼玉)、青森山田高(青森)、桐光学園高(神奈川)が準決勝に進出した。青森山田は準々決勝で静岡学園高(静岡)に3-0で勝利。17日午前の準決勝で桐光学園と戦う。

 先輩たちのリベンジを果たした。青森山田にとって静岡学園は前回大会の準決勝でPK戦の末に敗れている因縁の相手。例年と同じく、ピッチ内外で最も元気のあるところを見せている青森山田はこのリベンジマッチでも球際の攻防で先手を取ることが多く、セカンドボールを自分たちに傾けていた。

「力のある選手は(年齢関係なく)起用していく。残っている高校生にも刺激になる」(上田大貴コーチ)という方針で青森山田中3年のMF松木玖生とMF小野暉を先発起用した青森山田は、前半10分過ぎから松木の展開やミドルシュート、小野の縦突破などでゴール前のシーンを増やす。対する静岡学園も後方からのポゼッションにMF新藤琉人やFW加納大、FW小川光臣のキープ力を結びつける形で先制点を狙っていく。

 前半21分、青森山田が均衡を破った。右SB藤田夏寿丸が身体を張って繋いだボールをMF安斎颯馬が右足シュート。このこぼれをFW粟津瑠来がスライディングシュートで押し込んだ。さらに25分、青森山田は左サイドでのコンビネーションから小野が縦に持ち込んでクロス。これにボランチの位置から走り込んだ安斎が1タッチでゴールに沈めた。

 上田コーチが「まずはファイトすること。そして相手よりも走ること。その上で色々なものを積み上げるのがウチ」と説明する青森山田は、前線からのプレッシングや挟み込みなど全力でハードワークする姿勢が光り、最終ラインも競り合いで良くファイトして攻撃に繋げる。

 松木や安斎がマイボールの数を増やし、FWナベルが前線でポイントとなるなど後半も攻勢の時間帯を続ける青森山田は9分、敵陣でのボール奪取から小野が左アーリークロス。これに安斎が飛び込んで3-0と突き放した。

 静岡学園はCB田邉秀斗やMF福瀧臣吾の気迫のプレーなどで前に出るが、持ち味のテクニックとアイディアが噛み合った攻撃はわずか。青森山田の狙いすましたインターセプトからカウンターを浴びて押し返されてしまう。青森山田はCB秋元琉星ら最終ラインも隙なく、アグレッシブな姿勢でも静岡学園を上回っていた印象の試合で内容ある白星。先輩たちの雪辱戦を制して準決勝へ駒を進めた。

 結果を出してアピールし、青森に帰るということが青森山田の選手たちにとって大きなモチベーション。安斎は「気持ちで負けないというところをみんな持っている。(黒田剛)監督からも『この大会優勝しかないと求めていない』と言われている。自分たちも獲れるタイトルは全部獲っていきたい」。この「new balance CHAMPIONSHIP U-16/2018」は、青森山田の1年生や中学3年生たちが青森県選抜として臨む国体少年男子の部の“前哨戦”という位置づけ。準決勝、決勝も勝利して国体へ弾みをつける。

(取材・文 吉田太郎)

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