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[AFC U-16選手権]もっと必要だった「強引さ」。MF中野桂太はチームを勝たせるゴール誓う

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U-16日本代表MF中野桂太(京都U-18)は「チームを勝たせるゴール」を誓った

[9.23 AFC U-16選手権GL第2節 U-16日本代表 0-0 U-16タジキスタン代表 マレーシア]

 相手を押し込み続けながらもノーゴールに終わり、スコアレスドロー。AFC U-16選手権第2戦は、タジキスタンの分厚い守りを崩せぬままにタイムアップの笛を聞くこととなった。

 第1戦から7名を入れ替えた臨んだこの試合、決して気持ちが入っていなかったわけではない。

 右サイドMFとして先発したMF中野桂太(京都U-18)は「(第1戦の先発を外れた選手たちは)ミーティングでも監督からいろいろ言われていて、『やってやろう!』と話していた」と言うように、溜まっていた悔しさをぶつけるつもりでゲームに入った。

 ただ、そうした思いとは裏腹に「相手がどういうやり方をしてくるのか分からない中で」プレーがあと一歩噛み合わないシーンも相次いだ。特に前半は相手の徹底したリトリートディフェンスに対し、攻めの選択肢が限定されており、練習してきたような崩しや仕掛けが機能する場面は皆無。中野桂も選択肢を限定されて難渋するシーンが目立った。

 後半は「ワンツーとかで何とか」と狭いスペースの中でも何とか切り崩そうと試みたが、これも難しかった。6バックのような形でなりふり構わず守る相手に対し、サイドのスペースも無し。果たして、どうすれば良かったのか。「映像を見返して、みんなで話し合いたい」と言う中野桂だが、感覚的に思っていることもあると言う。

「自分がもっと積極的に仕掛けていくべきだった。強引さがあって良かった。自分のところで一枚はがせれば、そこからスペースも空いたと思う。強引さというのが少なかった」(中野桂)

 パスを繋いでボールを動かし、それによって相手も動かして隙を作るのがチームとしての大きな狙いだったが、割り切って引き切ってしまった相手に友好的でない面もあった。ワンツーを使った崩しもずっと取り組んできた部分ではあるが、あまりにもスペースがなさ過ぎたし、緻密に崩すにはピッチ状態も悪すぎる。

 ならばもっと強引にでもこじ開けに行くべきだったかもしれない。ドリブルでの打開力に自信を持つ選手らしい回答だが、相手のファウルでセットプレーのチャンスを得られた可能性もあり、もっとチャレンジしていい場面があったのも間違いない。ただ、振り返ってばかりいる気はない。

「マレーシア戦に勝てば、(世界大会出場権の懸かる)決定戦にまで進める。自分がそのピッチに立って、チームを勝たせるゴールを決められる選手でいたいので、練習から頑張っていきたい」(中野桂)

 少々の悔いを残す形となった第2戦。だが逆に言えば、まだ第2戦だ。借りを返すチャンスはまだまだ残っている。

(取材・文 川端暁彦)●【特設】AFC U-16選手権マレーシア2018
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