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1-3から藤沢清流に逆転勝ち!全国2位への挑戦権得た湘南工科大附は「2年連続で勝つ」:神奈川

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後半39分、湘南工科大附高MF文田夏樹が決勝ゴール

[9.24 選手権神奈川県2次2回戦 湘南工科大附高 4-3 藤沢清流高 湘南学院高G]

 第97回全国高校サッカー選手権神奈川県2次予選2回戦第2日が24日に行われ、湘南工科大附高が4-3で藤沢清流高に逆転勝ちした。湘南工科大附は10月20日の3回戦でインターハイ準優勝校の桐光学園高と戦う。

「桐光とやりたかった」。湘南工科大附の室井雅志監督はチームがレベルアップするために、神奈川県の高体連チームで唯一プリンスリーグ関東を戦う強豪と毎年真剣勝負することを臨んでいる。昨年はインターハイ予選3回戦でその桐光学園を3-2で撃破。その時のメンバーも残す今年の選手権予選初戦は、一時2点のビハインドを負う苦しい展開となったが、V候補筆頭と対戦する機会を得ることに成功した。

 序盤は明らかに緊張の色が濃い湘南工科を県立の藤沢清流が押し込み、CB常盤勇仁(3年)の強烈ミドルなどでゴールを目指した。湘南工科は単発だったものの、注目エースのMF田原廉登(3年)がワンツーからPAへ侵入し、強力左WB藤巻裕(3年)が縦突破を狙うなど攻め返す。

 そして21分、藤巻がDFラインの背後へ落としたボールで抜け出したMF島田一輝(2年)が右足シュートを叩き込んで先制点を奪う。湘南工科はその後も3バック含めてどこからでもドリブルでボールを運ぶことのできる強みや、ダイレクトを交えたテンポの良いパスワークを発揮。主導権を握って攻め続けていた。

 一方、藤沢清流は34分、相手のミスを突いた10番MF山田拓海(3年)がインターセプトから一気にゴール方向へ切れ込んで決定的なシュート。湘南工科はこのピンチを凌いだものの、直後にGKのコントロールミスでオウンゴールを献上してしまう。

 藤沢清流は控え選手たちや、ベンチ後方の父母の熱気ある応援を力に勢いを増す。後半3分、左サイドからMF田島広登(3年)が仕掛けてラストパス。GKが弾いたところをMF岡田達也(3年)が詰めて逆転した。さらに5分には、左サイド深い位置で岡田がボールを奪い返し、中央へクロス。これをコントロールしたMF齋藤晴也(3年)が兄の母校である湘南工科ゴールに右足シュートを決めて2点差とする。

 湘南工科の藤巻は「(相手は)シンプルに入れてくる。緊張している試合でガツガツ来られてキツかった」と振り返る。藤沢清流は山田やFW加藤優(3年)の迫力のあるプレッシングで相手の攻撃を乱し、センスある動きを見せる齋藤やMF近藤匠(3年)がボールを収めてオープン攻撃に繋げていた。
 
 追い込まれた湘南工科だったが、田原は「後半に強いチームになったので、3点取られたのはヤバかったですけれども、自分たちのサッカーをすれば勝てると思っていました」と振り返り、藤巻も「今年は逆転する力がある」と言い切る。

 諦めなかった湘南工科は22分、個人技で再三DFを剥がしていた田原が中央へスルーパスを通し、交代出場FW安藤朋哉(3年)が右足で追撃ゴール。落ち着いて周りをよく見ながらボールを動かす湘南工科はDF鈴木海人(3年)がロングスローを連発するなど藤沢清流DFにプレッシャーをかける。

 そして34分、ロングスローを警戒する相手の意表を突く形でショートの右スローインからMF文田夏樹(3年)がアーリークロス。これをニアへ飛び込んだDF谷直樹(3年)が同点ヘッドを突き刺した。この後、互いにチャンスを作り合う中、湘南工科が決勝点をもぎ取る。

 39分、藤巻が左コーナー方向へパスを入れると、諦めずに追った谷が相手のクリアをチャージ。DFと入れ替わった谷がゴール方向へ向かってから出したラストパスをファーサイドの文田が右足で押し込み、2点差をひっくり返した。

 逆転勝ちの湘南工科は過去2年、インターハイ予選で4強入りしながらも選手権予選は初戦敗退。室井監督はここから3回戦までの1か月間、選手たちが成長できる期間を得られたことも喜んだ。今年はBチームが神奈川県3部リーグで優勝。そこから鈴木やFW紺野拓海(3年)がAチームに加わり、底上げをしてきている。ここからさらに1ランクレベルアップして全国2位に挑むつもりだ。

「強いのは分かっているけれど、そこに向かっていけるか」と指揮官。そして、昨夏の勝利を知る藤巻は「これで次の試合にいい形で入れる。相手も初戦なので勝てれば良い。とにかく勝ちたいですね。今年も2年連続で勝って、次に繋げていきたい」と力を込めた。相模工大附高時代には2年連続全国3位に入った歴史を持つ伝統校が1か月後、全国を驚かす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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