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ゴール前でのクールさ光る自称「面白い系」のストライカー、唐山が先制ゴール!

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前半37分、U-16日本代表FW唐山翔自が右足で先制ゴールを決める

[9.27 AFC U-16選手権GL第3節 U-16日本代表 2-0 U-16マレーシア代表 マレーシア]

 自称「面白い系」のストライカーがまたしても結果を残した。27日に行われたAFC U-16選手権グループリーグ第3戦で、FW唐山翔自(G大阪ユース)は今大会初先発。前半37分に開催国マレーシアを相手に値千金の先制弾を突き刺し、2-0の快勝劇における立て役者となった。

 ゴールシーンは点取り屋らしい形だった。まずは左サイドを突破してきた成岡輝瑠(清水ユース)のクロスに対して、DFを越えてくれば一発でゴールを奪えるポジショニング。これは結果として跳ね返されてしまうのだが、そのこぼれをMF横川旦陽(湘南U-18)が触り、マレーシアの選手同士がお見合いするような形でこぼれてきたボールに反応。すかさずボールとDFの間にザクッと足を入れてブロックしつつ、鋭く反転しつつ倒れ込みながらの右足シュートを叩き込んだ。

「先に足を出してディフェンスをブロックできて、あれで決まったかなと思います。ああいうの、最近できるようになってきたんです」

 まず相手DFよりも一瞬だけ素早く反応し、次に当たられてバランスを崩しながらの状況でも的確にボールを捉えて枠に飛ばす。身体的な能力、そしてゴール前であっても「緊張とかしないタイプなんで」と言うとおりの冷静なフィニッシュワークが光ったシーンだった。

 練習や宿舎では自らを「大阪の面白い系」と評するとおり、ムードメーカーとしても「活躍」してきた。「いつも食事の時とかにみんなを笑わせている」というひょうきん者だが、ことゴール前の攻防に関しては極めて「クール系」。1秒でヒーローとノーゴーラーが分かれる瞬間を制する名人だ。

 いま目標にしている選手はG大阪のファン・ウィジョ。「タイプはちょっと違う」と言うように、力強くゴール前の攻防を制して「ニア上とかに強いシュートを入れられる」スタイルはシュートの柔らかさが光る唐山とは少し異なるが、DFとの接触を制しながら決めたこの日のゴールは少しイメージが重なるものがあったかもしれない。

 これで交代出場で決めた第1戦に続いて2試合2得点となったが、当然ながら満足するつもりはまったくない。次は世界切符の懸かる準々決勝となるが、「U-17W杯に出たいので、絶対に自分が点を取って勝ちたい」と強く意気込む。育成の名門が誇る最高にユニークな点取り屋が、日本を世界へ導く。

(取材・文 川端暁彦)
●【特設】AFC U-16選手権マレーシア2018
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