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一気に駆け上がれ。好調・G大阪、降格圏脱出なるか…広島は敗れると首位転落の可能性も

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第28節G大阪vs広島で注目のパトリック

 29日のJ1リーグ第28節で3連勝中と上り調子のガンバ大阪が首位・サンフレッチェ広島と対戦する。これまで手に汗握る戦いを演じてきた両者。目指すものは違えど、どちらも勝利が至上命題の一戦となる。

 第25節・川崎フロンターレ戦(2-0)の勝利を皮切りに現在リーグ3連勝中のG大阪。第26節のヴィッセル神戸戦(2-1)、そして前節の清水エスパルス戦(2-1)といずれもアウェイで1点差の接戦をモノにするなど、かつての勝負強さが戻りつつある。

 川崎F戦ではセットプレーから2ゴールを奪い、守っては新布陣の3-4-2-1が奏功し、ディフェンディング・チャンピオンから貴重な白星を手にした。JリーグYBCルヴァンカップで横浜F・マリノスに大敗を喫したものの、その後のアウェイ2連戦で悪い流れを引きずらず。神戸戦では先制されながも、宮本恒靖監督は後半に3バックから4バックのシステムに変更する柔軟さを見せ、倉田秋とファン・ウィジョのゴールで鮮やかな逆転勝ちを収めた。

 一方で清水戦は、前半に2点を先行。後半に入ると清水の猛攻を受けたが、反撃を1点に抑えて逃げ切りに成功した。直近2試合の試合展開はまったく異なったが、宮本監督の臨機応変な布陣変更や、選手が1点差の勝負をモノにする我慢強さが備わってきたことが2年ぶりの3連勝達成を実現させた。

今節対峙するのも首位を走る強敵・広島で、こちらも一筋縄ではいかない。ゴールを量産し続ける元G大阪のパトリックをどう封じるかが、焦点となりそうだ。一方でアジア競技大会で韓国代表の優勝に大きく貢献したファン・ウィジョの3試合連続ゴールにも期待がかかる。翌週にはセレッソ大阪との重要なダービーが控えるだけに、広島を叩いて弾みをつけたいところ。降格圏脱出に向けて必勝を期したい。

 対する広島は現在2試合勝利がない状況。首位の座こそキープしているが、26日に2位・川崎フロンターレが代替試合を消化して勝ち点差はいよいよ3ポイントに迫った。前節はパトリックのゴールで先制しながらも、後半序盤に同点弾を浴びて3位・FC東京とドローに終わった。

 サイドからの攻撃、セットプレーから決定機を作っていたものの、追加点を奪うことができず。城福浩監督も1ポイント獲得にとどまったことを悔やんだ。

「順位とか勝ち点をみんなが意識しながら。勝ち点3を強く強く望んでゲームに臨みました。しかし、それが取れなくてほんと残念だし悔しい」

 一方でキャプテンの青山敏弘は「まだ7試合ある。どの時もやることは変わらない」と自信を見せ、「勝ち点を積み上げていく作業、1でも3でも。それを常に続けていくしかない。絶対にチームを向上させると思っているし、その力は絶対広島にあると思う」と胸を張っていた。

 3試合ぶりの白星を目指すG大阪戦での注目はやはりパトリックだ。ここまでリーグトップの20ゴールを叩き出すなど、その屈強な身体能力と決定力の高さで広島の首位快走に貢献してきた。前回対戦では2ゴールをマーク。思い入れが強いG大阪との一番でゴールを決めてチームを再び上昇気流に乗せられるか、注目だ。

 広島は26日に天皇杯ラウンド16で鹿島アントラーズと延長まで及ぶ120分を戦っており、中2日という過密日程でこのG大阪戦に臨むこととなる。

 天皇杯では鹿島に敗れ、タイトル獲得の希望はリーグ戦のみに絞られた。3季ぶりのリーグ制覇を実現できるか否か。G大阪戦を含めた残り7試合でいかに勝ちきれるか、正念場を迎えている。

 数々の名勝負を演じてきたG大阪と広島を語るうえで欠かせないのは、2015年のJリーグチャンピオンシップ決勝だろう。第1戦は1-2で迎えた後半アディショナルタイムに佐々木翔が決めて広島が同点に追いつくと、さらに終了間際に柏好文が決めて3-2と土壇場で試合をひっくり返した。

 さらに、第2戦でも再びリードを許す展開だったが、後半に浅野拓磨の一撃で同点に追いつき、3度目の優勝を手にしたことは記憶に新しい。

 今季はルヴァン杯を含めて3度対戦し、広島が2勝1敗と勝ち越している。一方でリーグでの通算対戦成績は22勝8分21敗とG大阪が勝ち越し中。リーグでの過去5試合の対戦は、2勝1分2敗の五分だが、広島が3試合無敗を継続している。

 前回対戦はW杯中断明け初戦で、パトリックの2ゴールなど4得点を奪った広島が快勝を収めている。果たして今回対戦はどんな結果となるのか。試合はパナソニックスタジアム吹田で29日16時にキックオフする。

第28節
9月29日(土)
札幌 13:00 鳥栖 [札幌ド]
横浜FM 14:00 仙台 [ニッパツ]
G大阪 16:00 広島 [吹田S]
神戸 16:00 鹿島 [ノエスタ]
FC東京 17:00 清水 [味スタ]
長崎 19:00 川崎F [トラスタ]

9月30日(日)
浦和 14:00 柏 [埼玉]
磐田 15:00 湘南 [ヤマハ]
C大阪 16:00 名古屋 [ヤンマー]

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